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【ネットウィン 】どこまで上がる?掲示板でも評判のnetWIN GSテクノロジー株式ファンドを2024年以降の今後の見通しや掲示板での口コミを交えて解説!

2022年11月3日

先日は東京海上ジャパンオーナーズを取り上げましたが、本日はnetWIN GSテクノロジー株式ファンドを取り上げます。

ゴールドマンサックスシリーズですね。以前に世界のテクノロジー企業に投資をする兄弟ファンドともいえるネクストウィン について取り上げています。

 

【nextWIN】ハイテクに一括投資できると評判のネクストウィン(GSフューチャー・テクノロジー・リーダーズ) を徹底評価!掲示板の口コミや今後の見通しは?
【nextWIN】今後の見通しは?ハイテクに一括投資できると評判のネクストウィン(GSフューチャー・テクノロジー・リーダーズ) を掲示板の口コミから徹底評価!

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今回、取り上げるのはネットウィン です。

  • ネクストウィンとは何が違うのか?
  • どのようなファンドなのか?
  • 今後の見通しはどうなのか?

という点を中心にお伝えしていきたいと思います。

 

関連記事:【随時更新】一番儲かる投資信託とは?2024年今買いの投資信託をおすすめ順にランキング形式で紹介!

 

netWIN GSテクノロジー株式ファンドの特徴

では概要と特徴を見ていきましょう。

運用会社はゴールドマン・サックス・アセットマネジメント株式会社

運用会社は当然ゴールドマンサックスのアセットマネジメント部門の役割である会社です。

 

ゴールドマン・サックス・アセットマネジメント株式会社

 

オフィスの所在地は 六本木ヒルズ 森タワーです。キラキラですね。しかし、キラキラが収益を生むわけではありません。

純資産残高は約289兆円と桁違いですね。債券が最大のポーションとなっています。大手金融機関としては当然ですね。

契約資産残高 約289兆円1

 

投資哲学や投資対象となる銘柄

銘柄の選定ポイントは米国株、そしてテクノロジー企業となっています。

本ファンドでは、主に米国を中心とした「テクノロジー・トールキーパー」企業など、テクノロジーを活用する ことで、コスト構造、収益性、競争優位性の改善や維持が期待できる企業や、ビジネス・モデルの継続性が 期待できる企業の株式に投資します。

 

2022年現在、金融引き締めをFRBが本腰で行っている中、最も株価が暴落しているセクターが米国のテクノロジーですが、パフォーマンスが不安になってしまいます。

 

さらに具体的には以下の3つが合わさった企業に投資をしていくことになっています。特段珍しい点はありません。

今思えば東京海上ジャパンオーナーズが、オーナー企業に特化しているのは本当に珍しいファンド方針ですよね。

 

①強固なビジネス・フランチャイズ

● 確立されたブランド ● 高水準の市場シェア ● 商品の価格支配力 ● 継続的な収益構造 ● 高い投下資本利益率

②優秀な経営陣

● 合理的な資本配分 ● 一貫性のある事業業績 ● 株主と同じインセンティブ

③優れた 長期見通し

●予測可能かつ持続的な成長性 ● 長い製品ライフ・サイクル ● 強固な競争優位 ● 人口動態から見た優位性

 

ネットウィンの組み入れ銘柄

2024年1月末のポートフォリオは以下となっています。

順位 銘柄 業種/セクター 組入比率
1 マイクロソフト 情報技術 9.40%
2 アルファベット コミュニケーション・サービス 8.80%
3 アマゾン・ドット・コム 一般消費財・サービス 7.40%
4 エヌビディア 情報技術 5.60%
5 マーベル・テクノロジー 金融 3.70%
6 アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD) 情報技術 3.50%
7 セールスフォース 情報技術 3.40%
8 エクイニクス 不動産 3.10%
9 ワークデイ 情報技術 2.80%
10 アップル 情報技術 2.80%

ハイテク企業セクターが中心となっています。FRBが利下げ転換するまでは本腰の上昇にはつながらないと思います。

AIブームで一時的に2023年は株価反発しましたが、中小型株は上昇しておらず、非常に危うい相場環境と言えます。

大型テックのみが上昇している相場環境

大型テックのみが上昇している相場環境

 

ネットウィンじゃわかりやすくマイクロソフト、アマゾン、アップル、アルファベットと日本でいう『GAFA』に投資しています。

2023年は回復したとは思いますが、企業業績をみればすでに成長率が落ちており、下落トレンドの中の反発であることは間違いないです。2024年はこの業績の下落を織り込んでいくことになるかと思われます。

企業業績は縮小している

企業業績は縮小している

 

米国の成長ドライバーであるテックは一旦、数年はお休みだと思います。反発に惑わされないでください。

以下は過去からのポートフォリオの異動ですが、主力は同じ顔ぶれです。

No. 2024年1月 2023年10月末 2023年6月末 2023年4月末 2022年12月末 2022年9月末 2022年6月末
1 マイクロソフト マイクロソフト マイクロソフト マイクロソフト マイクロソフト マイクロソフト アップル
2 アルファベット アマゾンドットコム アルファベット アルファベット(GOOG) アマゾン アマゾン マイクロソフト
3 アマゾン・ドット・コム アルファベット アマゾンドットコム アマゾン アルファベット(GOOG) アップル アマゾン
4 エヌビディア エヌビディア エヌビディア アップル エヌビディア アルファベット(GOOG) テスラ
5 マーベル・テクノロジー ビザ アップル エヌビディア アップル アクセンチュア アルファベット(GOOG)C
6 アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD) KLAコーポレーション マーベルテクノロジー ビザ KLAコーポレーション アメリカン・タワー アルファベット(GOOG)A
7 セールスフォース アップル アドビ マーベルテクノロジー ビザ パロアルトネットワークス フェイスブック
8 エクイニクス マーベルテクノロジー ビザ アドビ アクセンチュア KLAコーポレーション エヌビディア
9 ワークデイ エクイニクス パロアルト・ネットワークス エクイニクス アメリカン・タワー エクイニクス ブロードコム
10 アップル テキサスインスツルメンツ KLAコーポレーション KLAコーポレーション エクイニクス シスコシステムズ ペプシコ

 

マイクロソフト、アルファベット、アマゾン、アップルといった超大型のテック銘柄を多く組み入れています。

もはやハイテク株の比率が多いナスダック総合指数やナスダック100指数と同じリターンになるのではと容易に予想できます。

 

これらの銘柄は2022年暴落しましたが、2022年末からブームになってるAIの影響で大型テック銘柄に追い風が吹いており株価は盛り返しています。

以下はChatGPTを運営するOpenAIに出資しているMSFTの株価推移です。

マイクロソフトの株価

マイクロソフトの株価

 

しかし、調子がいいのはAI関連銘柄のみです。しかも、まだ期待の域をでません。

相場全体でみると全体的には足踏み状態です。上昇している銘柄から下落した銘柄の数を引いたAD Lineは以下の通り下降しています。

ナスダックの値動きとAD Lineのダイバージェンス

AD Lineが下落=幅拾い銘柄が下落している(相場に勢いがないく非常に危うい状態)ことを意味します。
AD LineとはS&P500など対象となる指数を構成する銘柄のうち、上昇した銘柄数と下落した銘柄数を足し合わせて作られた線のことを言います。

 

ADラインとは指数構成銘柄の中の「上昇した銘柄ー下落した銘柄」を足し合わせていったものです。

このADラインが下落しているということは指数の中で下落する銘柄数の方が多いということです。

相場全体としては全く健全ではないのです。

 

ネットウィンの運用成績(為替ヘッジあり、なし)

お待ちかねの運用実績です。以下は為替ヘッジなしの運用パフォーマンスです。

為替が40%上昇している中の成績ですので、あまり参考になりません。むしろ為替ヘッジありを見なければなりません。

むしろ注目すべきはITバブル崩壊時の2000年くらいの成績ですね・・・。15000円から5000円へと基準価額が減少しています。これはバブル崩壊の市場大暴落に加えて、円高が合わさりあった大崩壊とも言えるでしょう。

そして、15000円を超えたのは2015年以降ですので、実に15年以上も含み損を抱えていたファンドなのですね・・・。リーマンショックもしっかり被弾しています。とても実力があるファンドとは思えません。

実力があるファンドとは、「暴落を回避できるファンド」です。暴落を回避することで、他者をアウトパフォームできるのです。いちいち被弾していては資産は増えません。

ネットウィンの成績

ネットウィンの成績

 

ネットウィンは2022年、p-30.62%とファンドとしては大失態のレベルです。1999年より運用が開始されていますが、4.5倍程度にしかなっていないのですね。

24年ほどの運用で年率は7%以下です。インデックスファンドにすら劣後します。インデックスの真似をしてポートフォリオを組んで、アンダーパフォームしていては仕方ありません。

 

2010年代、特に2020〜2021年はあれだけバブルだったのに、物足りない印象です。しかもこれは為替益が+30%以上あってこの有様です。

そして、2024年以降はFRBが政策転換した場合、大きく円高が進む可能性が非常に高く、さらにリターンは低くなっていく可能性があります。

設定来や10年リターンも2020年バブルがなかったらと考えると、かなり恐ろしいです。(30年続いた米国の低金利政策に乗れたのは非常に幸運)

本当の実力を見ていきましょう。以下は為替ヘッジありのパフォーマンスです。

ネットウィン Aコースの基準価額の推移

ネットウィン Aコースの基準価額の推移

 

やはりパフォーマンスはこの2022年で-42%となっており、自分の大切な資金を預ける気にはなりません。

設定来は2倍程度であり、為替がないと年率で3.5%程度にしかなりません。本来の実力はこんなものです。インデックスファンドのように見えて、インデックスファンドよりも低いリターンとなります。

 

しかし、2022のパフォーマンスはひどいですね。基本的に資産運用はマイナスを抑えることが最大の成功要因です。

ここまで簡単にマイナスを出してしまい、設定来も23年運用して120%ですので、安定感に欠けると言わざるを得ないでしょう。

 

S&P500指数とネットウィンの比較

それではドル建で比較するためにS&P500指数とネットウィン(為替ヘッジあり)を並べたチャートが以下となります。

ネットウィンとS&P500指数の比較

ネットウィンとS&P500指数の比較

 

 

2022年まではS&P500指数に勝っていましたが2022年の暴落によって大きく劣後しています。S&P500指数の下位互換のファンドといえるでしょう。

下落耐性の弱さが目立ちます。

そもそも2021年までであってもS&P500指数に投資するのと変わりませんからね。

 

キャピタル世界株式ファンド世界のベストのように結局は手数料が高いだけのインデックスファンドになっているのです。

結局、一番儲かるファンドはどのようなものなのかという点については以下で詳しくお伝えしています。

 

【随時更新】一番儲かる投資信託とは?2024年今買いの投資信託をおすすめ順にランキング形式で紹介!

 

ネットウィンの掲示板での口コミ評判

掲示板での評判も見ておきましょう。

運用でマイナスが広がっていて気になるが上がるのか?心配です。誰かアドバイスください。

NASDAQの下落が止まらんな
我慢、我慢😖

もう死にたくなったきた

大和証券を信じた私がバカだった

見切り付けてよかった。

大和証券を信じた私がバカだった

 

2020年までは歓喜の声が上がっていましたが、現実に戻された投資家が最近は多数いるようでした。

 

2024年以降の今後の見通し

2024年2月現在、米FRBは引き続き利上げ、QTを継続しており、まだまだインフレ率も落ち着いていない状況です。テクノロジー企業と不動産企業は当然、高金利の際に最も業績が伸びない属性です。

ネットウィンはそんな銘柄群を主力ポートフォリオに据えていることから今後の見通しはしばらく厳しいのではないかと思います。

 

現在、米国の長期金利は一旦落ち着きを取り戻し下落する構えをみせていますが、再び金利は上昇基調となっています。

つまり、今後インフレが粘着して反発することを織り込んでいるのです。

米国の10年債金利の推移

 

また、これは筆者の見解でもありますが、「GAFA」の株価はもう上がりきったのではないかと考えています。そしてグーグル、アマゾン(CEOジェフベゾスも退任)などもコロナ相場で株価は上がりきったようにも感じます。

上記銘柄の短期的な反発はあるかと思いますが、長期的にはバリュー株と同様の動きをするかと思います。低成長銘柄とは大きく株価は上昇しません。

とにかく、今ネットウィンを買うのは危ないと断言することはできます。

 

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最後に:資産を飛躍的に増やす方法は明確に決まっている

積み重ねる運用

 

 

資産を大きく増やすにはどうすれば良いのでしょうか?

上場小型ベンチャー株に力一杯、資金を投入。一か八か、株価の急騰を願ったり、信用取引でレバレッジを思いっきりかけてみるのも良さそうです。仮想通貨の草コインも人生一発逆転があるかもしれません。

断言します。上記のような思考の方は一生資産が増えません。

そもそも一発の取引で大儲けを狙えるというのは、同じく容易に資金を溶かす可能性も高いということです。そんなものは投資とは言えません。投機と考えても質が低いです。もう少し丁寧に資産の扱い(延いては人生)を考えてみましょう。思考をガラリと変えてみましょう。

 

大事なのは「リターンが小さくても確実にプラスを、時間をかけて積み重ねていく(複利を生かす)」ことです。世界一の投資家であるウォーレン・バフェット氏も投資で最も大切なのは以下の2つのルールとしています。

 

  1. 絶対にお金を損しないこと。
  2. 絶対にルール1を忘れないこと。

 

 

この「損をしない」「プラスリターンを確実に積み重ねていく(複利を生かす)」という重要性を理解したところで資産運用は始まります。好きな企業の株、高配当・優待目当てなど、あなたの資産を減らしてしまう運用はやめましょう。「Classic」且つ「質実剛健」な資産運用を行なっていくべきです。

 

私も資産運用歴は既にかなり長いです。そしてこの思考に辿り着き、プラスリターン×複利運用を実施してからの資産増加スピードは圧巻でした。この哲学を実践している、私のポートフォリオに入っているファンドも今回まとめてみました。ぜひ参考にしてみてください。

 

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