「破壊的イノベーション」を提供する銘柄に投資していくグローバル・エクスポネンシャル・イノベーション・ファンドを今回は取り上げていきます。
非常に成績は悪いですが、その要因は何か?今後復活することはあるのかについて網羅的に分析していきたいと思います。
グローバル・エクスポネンシャル・イノベーション・ファンドの特徴とは?
アーク(ARK社)の指示に従い破壊的イノベーション&SDGs関連企業の株式に投資
グローバル・エクスポネンシャル・イノベーション・ファンドの組成は日興証券ですが、実際に銘柄を調査し選定しているのは米国のETFシリーズを運用しているファンド、アーク社会が実施しています。
これは先日分析したグローバルフィンテック株式ファンドやゼロコンタクトと同様です。
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日興証券はARKと非常に関係が近く、ビジネスパートナーという位置付けなのでしょうね。2020年はARKの名前を出せば投資信託はなんでも売れたと思います。
ARKが買った銘柄に個人投資家は群がりました。しかし、それは金融相場限定の話です。
金融引き締めが始まれば、グローステック株のみで運用するARKファンドは大暴落しますし、しました。
相場経験があれば分かることですが、数年株式に触った程度ではこの暴落は避けられず、多くの個人投資家が星になってしまいました。
そんなARK社が調査し選定している銘柄をグローバル・エクスポネンシャル・イノベーション・ファンドは購入していますので、当然のごとく成績は悪いです。
「破壊的イノベーション」「SDGs」とは
破壊的イノベーションとは既存の技術やノウハウの価値を破壊し、全く新しい商品やサービスをうを生み出すものと定義しているようです。
また、SDGsは日本でも有名な言葉ですね。
持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)とは,2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)
の後継として,2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された,2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。SDGsは発展途上国のみならず,先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり,日本としても積極的に取り組んでいます。
わかりにくいですが、要するにこの世界を持続させていこうという話です。平等、幸福、クリーンな世界とかあの抽象的なやつです。投資家はそんなことよりもリターンを求める必要がありますので、そこまで気にしなくて良いです。
構成上位銘柄(上位10銘柄は全て株価大暴落中)
2022年11月30日時点の上位ポートフォリオは以下となります。酷い有様ですね。投資家のことを本気で考えているのでしょうか?考えていたらどうやってもこのようなポートフォリオになりません。ファンドマネジャーはいるのでしょうか?
順位 | 銘 柄 名 | 通 貨 | 国・地域名 | 業 種 | 比率 | 直近1年のリターン |
1 | テスラ | 米ドル | アメリカ | 一般消費財・サービス | 7.10% | -61.20% |
2 | ブロック | 米ドル | アメリカ | 情報技術 | 6.40% | -43.73% |
3 | ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ | 米ドル | アメリカ | 情報技術 | 5.10% | -57.08% |
4 | イグザクト・サイエンシズ | 米ドル | アメリカ | ヘルスケア | 4.70% | -10.78% |
5 | ロク | 米ドル | アメリカ | コミュニケーション・サービス | 4.70% | -69.82% |
6 | トリンブル | 米ドル | アメリカ | 情報技術 | 4.40% | -26.48% |
7 | Pacific Biosciences Of Calif | 米ドル | アメリカ | ヘルスケア | 4.20% | 11.91% |
8 | CRISPRセラピューティクス | 米ドル | スイス | ヘルスケア | 4.10% | -21.25% |
9 | ユーアイパス | 米ドル | アメリカ | 情報技術 | 3.30% | -60.58% |
10 | コインベース・グローバル | 米ドル | アメリカ | 金融 | 3.30% | -77.13% |
全ての銘柄が2022年より大暴落しています。投資家が暴動を起こしそうな水準ですね。退職金などを投資していないことを祈ります。言葉を失いました。
グローバル・エクスポネンシャル・イノベーション・ファンドの運用実績
グローバル・エクスポネンシャル・イノベーション・ファンドの運用実績をしっかり見ていきましょう。
基準価額は円安の+30%ほどの追い風があっても、-560%程度となっています。
見るも無惨な運用リターンになっています。私が片手間にやっても勝てそうです。なぜあのコロナバブル期の好調銘柄を未だに握っているのか、理解に苦しみます。
ARK社に関しては個人投資家が人気テック銘柄に群がることを理解した上でビジネスしているに過ぎないように思うのですがどうなのでしょうか?
個人を食い物にしているファンドであると言わざるを得ないです。そして投資家も勉強せずに購入している結果なので自己責任の部分は多少はあるのも事実です。厳しいことを言いますが、相場の世界はとても厳しいのです。
野球の練習もろくにせずにメジャーリーグに挑戦しているようなものです。改めましょう。
1カ月 | 3カ月 | 6カ月 | 1年 | 3年(年率) | 5年(年率) | 10年(年率) | 設定来 | |
トータルリターン | -10.99% | -17.52% | -21.01% | -51.52% | -- | -- | -- | -59.33% |
指数とのパフォーマンス比較
指数にはあまりにもボロ負けなので、同じく大暴落を演じているグローバルフィンテック株式ファンドを並べました。
グローバルフィンテック株式ファンドの今後の見通しは?評判や口コミや直近の株価暴落理由を含めて徹底評価!
- グローバル・エクスポネンシャル・イノベーション
- グローバルフィンテック株式ファンド
指数もマイナスですが、グローバル・エクスポネンシャル・イノベーション、グローバルフィンテック株式ファンドはさらに大きく劣後しています。
どうしようもないですね。復活できるのでしょうか?買ってしまった投資家が心配です。テックバブルの天井で掴んで底まで付き合わされていないことを願います。そしてまたテックバブルが起きることはないので、待っていてもどうしようもないという辛い現実もあります。
米国はITという成長ドライバーが終わってしまいましたからね。
掲示板での評判
掲示板での評判はあまり良いものは見つかりませんでした。
ここの唯一の救いは 超円安
単純計算で300円/㌦になれば10000円となり原価となる
200円/㌦なら6700円になり損切りもし易いテスラなどが更に暴落するか、円安が進むのか・・・ホントに五里霧中
4660円になってる
ふざけてるわ。
これ進められる理由はわからない
5000円前後で手放すけど、めっちゃ損した
金融マンのセールスに騙される
オレだ
テスラも6%安ですか…。
もうほんと安値見えてきました
どうしたらよいのですか??
撤退できない
阿鼻叫喚ですね。
何処もかしこも上がってるのに。
何故ここは。
ガッカリ過ぎる。
選んだ自分が悪いのだが
M社には物申したい。
ここも、詐欺M証券おすすめの世界キャピタル両方共、一緒に暴落する。いずれも、テスラ絡み。
こんなところに1000万とかそれ以上賭けてるやつがたくさん居るんだろ?
俺もその1人だけど。
自殺者出てもおかしくないよマジで。
正直心のどこかではまだ諦めてないけど、1000万とかその半分失うって思うと本当に悲しいよ。
売らなければ損にならんのやからずっと我慢して持ってたらそのうち上がればラッキーと思う位の気持ちでええと思います。リセッションすればそこからまた上がります。歴史は繰り返す。気にしない気にしない。
証券会社はどこも売らせないです。客のためでなく自分や会社の成績のため。売られたら急落するし信託報酬が入らない。握らせて損させるとやめられなくなり次から次へと買わせ手数料を取る。買わせない限り手数料入らない。1番は得させて乗り換えさせる事だがそれは難しい。だから損させても売らせず、買わせた営業は転勤させ仕切り直して次を買わせる。だから証券マンはよく転勤する。割り切ってますよ。素人がハマる罠です
長期投資するようなファンドではないのに、結構長く保有している方がいて開いた口が塞がりませんでした。
今後の見通し、復活はあるのか
記事内で金融緩和、引き締め局面の話を複数出しましたが、ARKファンドは基本的に金融緩和時に上昇します。そんなアークと似通ったポートフォリオであるグローバル・エクスポネンシャル・イノベーションファンドも同様に金融緩和時に回復するのかもしれません。
緩和はインフレが落ち着き、不況が来ることになった場合に行われる金融施策ですが、今はまだまだインフレ率は6%を超えており、金融緩和はまだまだ遠いです。
復活はまだまだ先ですね。でも、コロナバブルで上昇したズームなどが入っているので、そもそも復活しないのかもしれません。筆者はそもそも絶対買わないファンドなので、もし持っている方がいたらどうすれば良いのか、何も言えません。
米国株は大ブームでバブルだったので、基本的にはここから長い冬眠期間が必要になると思います。2000年のITバブルの後、米国株復活は2013年でした。10〜20年、グローバルエクスポネンシャルを保有し続け、待てるようであれば待てば良いでしょう。
でも、その間に魅力あるファンドに投資している人は資産を大幅に増やしてしまいます。投資とはテーマファンドのような商品で派手に稼ごうとするものではありません。堅実さが全てであり、最も近道です。