高い分配金が見込める米国のリートに対する投資熱は日本でも高く様々な投資信託が組成されています。
以前当ブログでも取り上げたゼウス投信も米国リートに投資する投資信託です。
→ 【ゼウス投信】売り時はいつ?配当金が下がり続け評判と評価額が下がり続ける「新光US-REITオープン」の今後の見通しを考察!
本日紐解くのはフィデリティUSリートファンドB(為替ヘッジなし)です。
今回お伝えするポイントは以下の通りです。
今回のポイント
- ダフィデリティUSリートファンドの特徴
- 分配利回りが高い罠とは?
- 今後のUSリートの見通しとは?
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フィデリティUSリートファンドB(為替ヘッジなし)の特徴
フィデリティUSリートファンドB(為替ヘッジなし)の特徴は以下となります。
そもそもリートとは?
まずリートがどのようなものがおさらいしたいと思います。
REITは以下のとおり投資家から集めた資金や銀行からの融資を元手に不動産に分散投資を行う仕組みです。
得られた賃料収入や値上がり益を投資家に分配するのですが、得られた利益を90%以上投資家に分配することで免税となる仕組みが整えられています。
利益の殆どを分配するため、分配利回りが通常の株式投資に加えて高い傾向にあります。
フィデリティUSリートファンドは、このようなリートに分散投資をしている投資信託ということになります。
FIAM LLCの運用指図により米国リートを選定
フデリティUSリートファンドではフィデリティがリートファンドを選定するわけではありません。
FIAM LLCという米国の所在地をおいている公的年金、企業年金、基金、保険会社などの機関投資家を対象とした資産運用サービスを提供しているアセットマネジメント会社の支持に基づいて運用をおこなっています。
つまり、委託しているわけです。後でお伝えするとおり手数料が高いのも納得できますね。
フィデリティUSリートファンドB(為替ヘッジなし)とは?Aコースとどちらがよい?
フィデリティUSリートファンドには為替をヘッジするAコースとヘッジを行わないBコースが存在します。
Bコースの場合は為替をヘッジしていないので、ドル円が上昇するとリターンが上昇しますし、反対にドル円が下落するとリターンが低下します。
Aコースは為替ヘッジをしているのでドル円の変動の影響はうけません。ただ、ヘッジしていることで金利コストを支払うことになるのでリターンは毀損します。
特に現在の米国の金利は高騰しているので3%-5%のリターンの毀損要因になる点は特筆すべき点です。
昨年2022年はドル円は日米金利差の拡大を背景に152円まで急激なドル高円安が進行しています。
しかし、景気後退を織り込んで米金利が低下することで日米金利差が縮小し140円まで円高に調整しています。
ただ、この流れはまだ道半ばです。今後、本格的に景気後退となる局面ではさらに金利差は縮小するので110円に向かっていることが想定されます。
つまり、2023年にフィデリティUSリートファンドに投資をするのであればAコースの方をおすすめしたいと思います。
組み入れ上位銘柄と業種別構成比率
フィデリティUSリートファンドの構成上位銘柄の推移は以下となります。
2023年7月末 | 2023年3月末 | 2022年12月末 | 2022年10月末 | |
1 | プロロジス | プロロジス | プロロジス | プロロジス |
2 | エクイニクス | エクイニクス | エクイニクス | エクイニクス |
3 | デジタルリアルティー | ウェルタワー | ウェルタワー | ウェルタワー |
4 | ウェルタワー | ベンタス | デジタルリアルティー | クラウンキャッスル |
5 | ベンタス | クラウンキャッスル | ベンタス | デジタルリアルティー |
6 | クラウンキャッスル | デジタルリアルティー | クラウンキャッスル | エクストラスペース |
7 | キューブスマート | キューブスマート | ミッドアメリカアパートメント | ベンタス |
8 | UDR | エクストラスペース | UDR | UDR |
9 | ミッドアメリカアパートメント | UDR | エクストラスペース | ミッドアメリカアパートメント |
10 | エクストラスペース | ミッドアメリカアパートメント | キューブスマート | キューブスマート |
バランスよく業種を組み入れているのが読み取れますね。全体の業種別構成比率は以下の通りとなっています。
業種 | 比率 |
住宅 | 22.6% |
小売 | 14.5% |
データセンター | 14.0% |
物流 | 12.2% |
ヘルスケア | 10.4% |
倉庫 | 8.1% |
ホテル・リゾート | 6.3% |
特殊 | 6.0% |
インフラ | 4.4% |
複合施設 | - |
オフィス | - |
住宅が多くなっています。住宅価格は不況でも好況でもさほど価格に変動がないので、安定的なことが特徴となります。
手数料(購入手数料と信託手数料)
購入手数料と信託手数料は以下の通りとなります。
購入手数料:税込3.85%
信託手数料:年間税込1.54%
フィデリティUSリートファンドB(為替ヘッジなし)の運用実績
では肝心の運用実績について見ていきましょう。
以下はフィデリティUSリートファンドBの基準価額と配当金再投資基準価額(累積投資額)となります。
1-3月期 | 4-6月期 | 7-9月期 | 10-12月期 | |
---|---|---|---|---|
2023年 | 1.60% | 12.81% | - | - |
2022年 | 3.33% | -5.43% | -7.06% | -2.29% |
2021年 | 17.47% | 12.20% | 3.29% | 16.32% |
2020年 | -22.00% | 6.72% | 1.28% | 3.95% |
2019年 | 16.88% | -1.67% | 7.98% | 0.14% |
2018年 | -12.82% | 12.93% | 1.90% | -8.36% |
上記の濃く太い青色の線は分配金を再投資した場合の基準価額です。つまり分配金をださなかった場合の基準価額の推移です。
実際には分配金を出した瞬間に20.315%の税金がとられ、投資する時には3.85%の購入手数料が発生するので実現は不可能です。
分配金をだすことで大きくリターンを毀損していることになるのです。実際には濃い青線と薄い青線の真ん中程度のリターンとなります。
ちなみにフィデリティUSリートファンドは赤の点線「FTSE NAREIT Equity REITS インデックス(円建)」に大きく劣後しています。
アクティブファンドとしては不十分な成績と言わざるを得ません。
→ アクティブ運用型投資信託とパッシブ(=インデックス)運用型投資信託のどちらが優れている?リターンに加えシャープレシオや手数料水準から徹底比較!
分配利回りが高すぎる?特別分配金をだしつづけ配当利回りは下がりつづけている
フィデリティUSリートファンドは基準価額は3100円になっています。運用開始時は10,000円でした。
つまり、運用リターン以上の分配金を出してきたことになります。これが特別分配金です。
特別分配金を受け取っているということは手数料を払って投資信託から自分の預け入れ資金を引き出していることを意味します。
つまり、手数料を払って預金から引き出しているのと同義なのです。分配利回りが高いからと喜んでも、それは蜃気楼でしかないのです。
現在3100円の基準価額に対して毎月の分配金は35円となっています。年間になおすと420円ですね。
つまり基準価額に対して約14%の分配金を出していることになります。
14%以上のリターンを出しているのであれば14%の分配利回りも正当化されます。しかし、実際ははるかに低い利回りとなっています。
つまり特別分配金が出ているということになります。
特別分配金をだしているので基準価額は下落しつづけ、そのうち分配金は下がります。
もともと分配金は100円でしたが、現在では35円になっています。分配金は低下しつづけているのです。
最初に基準価額が10,000円の時に投資したからすると現在の分配利回りは4%程度になってしまっているのです。
掲示板での口コミや評判
掲示板での口コミは以下となります。下がり続ける基準価額で苦しんでいる方が多く見受けられます。
Yahoo掲示板①
コロナ暴落当初に買ったここですが、
3000円切ったら売ります。
切ることはなさそうだとのんびり構えていましたが、最近の下落でいよいよ考えなければと
安く買ったので、ここはたいへん儲けさせてもらいました。
まもう少し持っていたいので上がってほしいです。
Yahoo掲示板②
まだまだ下がるかもね!今日も3%前後は下がるから。12月には利上げがまだ有るから、不謹慎かも知れないけど3000は下回る可能性大だと思う。
やっぱり金利が上がるとREITは下がるって言われてるからね。もうアメリカ人も賃貸上がりすぎて安心して借りれないとも。
2つ目にも示されている通り、今後の見通しも暗いものとなっています。
フィデリティUSリートファンドの今後の見通しは?
重要なのは今後の見通しです。フィデリティUSリートファンドの見通しが厳しい理由は米国金利の急騰があります。
現在、米国では1970年代以来のインフレを抑えるために急速なスピードで金利を引き上げて対応しています。以下はローンに影響を与える米国30年債金利の推移です。
2020年から急激に上昇していますがインフレが発生した1970年代や1980年代と比べると、まだまだ序盤という動きとなっています。
ここからさらに金利が上昇する動きを見せています。
米国の金利が急上昇すると、当然ローン金利が急上昇します。すると、当然ローンで住宅を購入できなくなるので住宅価格は下落します。
つまり米国リートも全体として下落します。今後、しばらくUSリートは厳しい展開が想定されます。
資産運用を行う上で重要なのは、いかなる局面でも安定したリターンを獲得することです。
市場環境によらず安定したリターンが獲得できたら、資産を安定的に増やすことができますからね。
以下では安定した資産運用に適したファンドを筆者が投資しているものも含めてお伝えしていますのでご覧いただければと思います。
【2023年】日本国内のおすすめヘッジファンドを一覧にしてランキング形式で掲載!投資する際に気をつけたいポイントなど網羅的に解説。
まとめ
フィデリティUSリートファンドは米国リートに分散投資を行う投資信託です。
ただ、ベンチマークであるインデックスに劣後した成績となり、特別分配金をだしています。
長期投資をすると、自分の資産を手数料を支払いながら取り崩していく結果となります。
また、今後の見通しも暗く投資先としておすすめすることはできません。
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