やめたほうがいい?塩漬け覚悟?今後は危ないと評判のひふみワールドプラスの実績から今後の見通しを考察

日本中の投資信託を分析

やめたほうがいい?塩漬け覚悟?今後は危ないと評判のひふみワールドプラスの実績から今後の見通しを考察

2023年6月19日

ひふみワールドプラスはひふみ投信を販売しているレオスキャピタルの金融商品の一つです。他商品も過去に筆者は分析していますので、興味のある方は参考にしてください。

 

ひふみワールドプラスは「世界にあふれるビックリ!をみつけにいこう」とHPで謳っており、その通りで世界分散投信ですね。日本を除く世界の成長企業へ投資する投信ですので、日本株特化のひふみ投信とは全く異なるファンドです。

それでは解説していきます。

 

ひふみワールド(+)プラスの概要

概要・投資先

  • 単位型・ 追加型:追加型
  • 投資対象 地域:海外
  • 投資対象資産 (収益の源泉):株式
  • 投資対象資産:その他資産 (投資信託証券 (株式 一般))
  • 決算頻度:年1回
  • 投資対象 地域:グローバル (日本を除く)
  • 投資形態:ファミリー ファンド
  • 為替ヘッジ:なし

ファミリーファンド方式で日本を除く海外の株式へ投資をします。

ファミリーファンド方式

 

投資先選定方法と実際の組み入れ銘柄

成長性が高いと判断される日本を除くグローバル銘柄へ投資と言っても、どのような選定基準で投資をしていくのでしょうか?

定性、定量面を総合的に調査して投資判断をしていくということで、特に特徴的ではありません。要するに、世界インデックス投資だと思うのですが、ポートフォリオを具体的に見ていきましょう。

成長性が高いと判断される銘柄

まずは2023年7月末時点の組入上位10カ国です。

組み入れ上位10カ国 比率
1 米国 64.04%
2 ドイツ 5.31%
3 イタリア 4.02%
4 中国 2.97%
5 イギリス 2.27%
6 アイルランド 2.24%
7 スイス 2.18%
8 台湾 2.10%
9 フランス 1.93%
10 オランダ 1.73%

 

やはりアメリカが最大ポーションとなっており、米国株市場の動向次第でパフォーマンスが左右すると言っても過言ではありません。ちなみに組み入れ通貨は米ドルが72.78%となっており、次点にユーロの9.12%、イギリスポンド2.27%となっています。

永遠にドル高が続くと、ひふみワールドの成績は改善することになります(株は下落するのでトントンなのですが)。

 

銘柄を見ていきましょう。ソフトウェアサービスの組み入れが目立ちます。フェラーリも上位3銘柄に入っており、世界中の銘柄を本当に見ているのですね。

銘柄名 通貨 業種 組入比率
FERRARI NV アメリカ 米ドル 自動車・自動車部品 2.52%
PALO ALTO NETWORKS, INC アメリカ 米ドル ソフトウェア・サービス 2.52%
ORACLE CORPORATION イタリア 米ドル ソフトウェア・サービス 2.51%
INTUIT INC アメリカ 米ドル ソフトウェア・サービス 2.40%
DR. ING. H.C. F. PORSCHE AG アメリカ ユーロ 自動車・自動車部品 2.35%
ACCENTURE PLC ドイツ 米ドル ソフトウェア・サービス 2.27%
TETRA TECH, INC アメリカ 米ドル 商業・専門サービス 2.22%
MOTOROLA SOLUTIONS, INC アイルランド 米ドル テクノロジー・ハードウェアおよび機器 2.15%
AMAZON.COM, INC アメリカ 米ドル 一般消費財・サービス流通・小売り 2.07%
INFINEON TECHNOLOGIES AG アメリカ ユーロ 半導体・半導体製造装置 2.03%

 

1位のフェラーリはここ1年で37%の上昇となっています。

フェラーリ 株価

 

 

ひふみワールドとひふみワールドプラスの違い(手数料、信託報酬)

ひふみワールドとひふみワールドプラスの違いは、ひふみワールドはレオスキャピタル自身が直販しており、プラスは銀行や証券会社で販売されているに過ぎません。

違いは以下の通りで、最低出資額、信託報酬の方式に違いがありますが、これも違いはそこまで大きくありませんし、百円以上から買う投資家が多いと思いますので最低出資額も悩む必要はないと思います。

ひふみワールド ひふみワールドプラス(+)
運用ファンド ひふみワールドモデルナに投資をしているので投資方針、組み入れ銘柄、運用リターンは同一。
信託報酬 信託報酬一部還元方式 純資産に応じて信託報酬が低減
通常:1.628%(税込) 5000億円まで;1.628%(税込)
5年経過:1.528% 5000億円を超える部分:1.518%(税込)
10年経過:1.378% 1兆円を超える部分:1.353%(税込)
最低申込金額 1000円以上1円単位 証券会社によるが100円から購入可能

 

買いやすい方を選べばいいと思います。

筆者であれば管理上、ネット証券で買ってしまいますね。ちなみに購入手数料は0です。

 

<速報>ひふみワールドプラスの基準価額と長期運用実績

基準価額等の推移(日次)

基準価額を見る限りでは、2022年の下落をようやく回復できたという感じですね。ドル高の恩恵は本当に大きいと思います。

上記でパルアルトネットワークやフェラーリが上昇していましたが、他で組み入れていたソフトウェア銘柄で暴落して戻ってこなかった会社はたくさんあると想像します。

 

以下が運用成績です。ひふみワールドが組成されたのが2019年12月であり、まさに超バブル相場であるコロナ相場をフルフルに享受したファンドです。これ以上ないタイミングであり、2022年の米国株暴落も異次元円安でダメージは少なくなっています。

1-3月期 4-6月期 7-9月期 10-12月期 1-12月期
2023年 8.11% 15.64% -- -- --
2022年 -5.20% -8.43% -1.20% 0.65% -13.67%
2021年 11.42% 9.82% -1.71% 6.56% 28.16%
2020年 -18.78% 22.93% 8.11% 12.65% 21.59%

 

市場に助けられここまで成長してきたファンドです。設定来は69%となっており、これは年率16.36%となっています。

ただし、やはり為替安に助けられながらも14%近くのドローダウンを経験しており、円安がなければ2022年に-40%近くになっていたはずで、下落耐性は弱いように思います。その下落耐性の弱さは中々致命的で、ナスダックとS&P500には惨敗しています。

ひふみプラス

 

これならインデックス投資で良いではないかという結論になってしまいますが、まだ若いファンドなのでしばらく様子を見守りたいと思います。最低でも10年ほどの実績データがほしいところです。

 

掲示板の口コミ評判

掲示板での口コミは以下の通りです。

掲示板

ひふみが大躍進した2016年から2017年は、中小型株バブルと言われたけれど、それを演出したのは日銀だったという、当時の日経新聞の記事。☝️

要するに、ファンドマネージャーの手腕なんか関係なかったというお話。🥹

教祖さまあ〜😂

小型株バブルの陰に日銀あり、迫る「5%」の臨界点:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO20652600R00C17A9000000/

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アクティブファンドの9割がインデックスファンドに負けているのだからこのファンドにしがみつく理由が見つからない。よってチャラになった時点で離脱が正解。

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「短期向きではない」ことには同意しますが多くのホルダーが不満なのは高い手数料を取っていながらTOPIXに大幅に劣後していることだと思いますよ。
「利益が出ない」「上がらない」から不満なのではなく藤野氏が「腐った幕の内弁当」と語ったTOPIXの方がはるかにいい成績を上げていることに不満なのではないでしょうか。

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これだけフィーを取るわりには、パフォーマンスが伴っていないファンドにいまだ5000億の残高。わたしは離脱します。

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やっと売れたよ。
パフォーマンス悪すぎ

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マイナス撤退するか2年くらい迷いながらの今。
確かにプラ転したから持っておけばいいのだけど、
もっとパフォーマンスのいいやつ、今日オルカンに乗り換えた人いるけど、俺もオルカンや野村の半導体とか前から気になってたんだけど、
今入ると2年半前の二の舞になる気配がするのよ。

少し冷やされてから入り直そうと思ってね。
ひふみマイナスになったらまた持つ羽目になるでしょ。

色んな投信のポジション軽くして入り直そうと思ってます。
今週で5つ解約したよ。

 

やはりインデックスに負けているので、中々長年の実績のないファンドを握り続ける気にはなりませんよね。

もっと良い投資先もたくさんありますので、乗り換えの話が多い点はとても理解できます。

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今後の見通し!ここから投資は危ない?買い時は?

ひふみワールドの成績を見ていて思うのが、今回の為替安がなかったらどうなっていたのだろうか、という点です。

またソフトウェアもAIバブルに乗っかる形で2023年は上昇していますが、やはり逆イールドの発生や度重なる利上げによる米国の不況到来で、円高に進み始めるとパフォーマンスが大幅に削られる可能性があります。

日銀も日本のインフレ率が止まらなくなるようであれば利上げも検討する必要があり、やはり円高の懸念が拭い去れないところです。ドルの上昇が早かった分、また下落スピードも早いのが相場です。

今からひふみワールドから乗り換えはあっても、買っていくのは流石にFOMO(Fear of missing out)全開すぎると思います。

 

最後に:資産を飛躍的に増やす方法は明確に決まっている

積み重ねる運用

 

 

資産を大きく増やすにはどうすれば良いのでしょうか?

上場小型ベンチャー株に力一杯、資金を投入。一か八か、株価の急騰を願ったり、信用取引でレバレッジを思いっきりかけてみるのも良さそうです。仮想通貨の草コインも人生一発逆転があるかもしれません。

断言します。上記のような思考の方は一生資産が増えません。

そもそも一発の取引で大儲けを狙えるというのは、同じく容易に資金を溶かす可能性も高いということです。そんなものは投資とは言えません。投機と考えても質が低いです。もう少し丁寧に資産の扱い(延いては人生)を考えてみましょう。思考をガラリと変えてみましょう。

 

大事なのは「リターンが小さくても確実にプラスを、時間をかけて積み重ねていく(複利を生かす)」ことです。世界一の投資家であるウォーレン・バフェット氏も投資で最も大切なのは以下の2つのルールとしています。

 

  1. 絶対にお金を損しないこと。
  2. 絶対にルール1を忘れないこと。

 

 

この「損をしない」「プラスリターンを確実に積み重ねていく(複利を生かす)」という重要性を理解したところで資産運用は始まります。好きな企業の株、高配当・優待目当てなど、あなたの資産を減らしてしまう運用はやめましょう。「Classic」且つ「質実剛健」な資産運用を行なっていくべきです。

 

私も資産運用歴は既にかなり長いです。そしてこの思考に辿り着き、プラスリターン×複利運用を実施してからの資産増加スピードは圧巻でした。この哲学を実践している、私のポートフォリオに入っているファンドも今回まとめてみました。ぜひ参考にしてみてください。

 

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