裁判所命令?スカイプレミアムはどうなる?解約、出金は可能か?

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出金できない?裁判所命令?スカイプレミアム(GQFX)は今後どうなる?解約は可能なのかをふくめて解説!

2022年7月25日

スカイプレミアムについては私も名前を聞いたことがありましたが、手を出すことなく終わりました。

気づけば大変なことになっているとのことで、今後もファンド選びのための後学として事象を整理してみたいと思います。

そもそも私は運用方法がFXと聞いた瞬間に説明を聞くのもやめてしまったのですが、長年ファンドの運営は続いていたのですね。(今も一応継続中の模様)

 

スカイプレミアムとはどんなファンド?

概要

概要は以下の通りです。凄まじい会員数を誇っていますが、これが全て投資をしている会員ではなさそうです。とはいえ、数百億円集めていたようなので、3万人が100万円ずつ投資したら300億円でなんとなく辻褄も合ってしまいますね・・・。

非常に大規模なFXファンドです。FXは絶対手を出してはいけません。

 

社名 SKY PREMIUM INTERNATIONAL PTE.LTD. ( スカイプレミアムインターナショナル )
創立 2013年2月
代表 Tan Eh Ling
社員数 約80名
会員数 28,200名(2021年8月時点)
所在地 160 Robinson Rd, #27-09, Singapore 068914
事業内容 ライフスタイルのサブスクリプション型サービスの提供

 

取引先企業にインターコンチネンタルホテルズグループ、ハイアットホテルアンドリゾーツなど旅行業界のBOSSとも言える大企業が並んでいますが、投資とは関係ない事業で関わりがある程度ではないでしょうか?

この辺は確固たる証拠を持っていないので憶測です。しかし、投資で関係があると誤認?してしまう人もいるでしょうから、資金は集まりやすいのかなと思いました。

 

運用方法・最低出資額

まずは、運用方法ですが、私が説明を受けた時はFXでした。

「ライオンプレミアム(GQFX)」という商品が自動売買FXソフトだそうで、無限の富を生んでくれるとのこと。無限の富を生んでくれるのであれば出資者はいりません。

 

※ ライオンプレミアムという商品は、Think Smart Trading社の運用指示に基づき、GQ CAPITAL INC.(平成27年に、ベリーズ国において設立された外国為替証拠金取引取扱業者と説明されている。以下「GQ社」という。)において外国為替証拠金取引(FX取引)を実施するものであり顧客からの同商品への投資資金は、チェコスロバキア貿易銀行(以下「CSOB銀行」という。)に開設されたGQ社名義の口座において、分別管理される、と説明されている。

 

運用利回り

ライオンプレミアムの運用利回りは以下の通りとなっています。夢のような利回りです。

 

2018年 2019年 2020年 2021年
1月 1.80% 1.40% 0.80% 0.90%
2月 1.70% 1.60% 1.40% 1.10%
3月 3.40% 1.40% 2.20% 0.80%
4月 1.00% 2.10% 1.60% 1.20%
5月 2.80% 2.20% 0.70% 1.30%
6月 1.00% 0.70% 0.90% 1.30%
7月 2.40% 1.20% 1.50% -
8月 1.20% 2.10% 0.90%
9月 2.40% 0.70% 0.40%
10月 1.20% 0.80% 1.20%
11月 1.30% 1.30% 1.10%
12月 1.00% 0.80% 0.80%
年利回り 23.30% 17.60% 14.30%

 

年間20%以上のリターンを出すファンドはルネサンステクノロジーという米国の、世界一のパフォーマンスを出すファンドが存在しますのであり得ないことはないのかもしれません。

本当に誰も知らないところでハイリターンを出し、一般人に100万円から最低出資額として募っているという奇跡が起こっているのかもしれません。

 

しかし、私が説明を聞いていてさらに元気を無くしたポイントが、毎月のリターンがプラスであることです。これは正真正銘、あり得ない事象です。世界一のファンドでも不可能です。投資、投機とはそういうものではないからです。

せめてもう少しマイナスを混ぜるとか、あるだろうにと思ってしまいますが、そのようなことに気づく人はそもそもお断りということなのだと思います。

 

スカイプレミアムの現状、裁判所命令とは?

今回の概要は以下です。エージェント500名が勧誘をしていました。私募ファンドとは営業員をそんなに抱えるものなのでしょうか?プルデンシャルやオープンハウス、光通信などの激しい営業のノリと全く一緒なのですが・・・。

 

案件の概要図

 

スカイプレミアムは裁判所より以下のような命令が下されました。

証券取引等監視委員会が、令和3年9月17日に行ったSKY PREMIUM INTERNATIONAL PTE. LTD.(スカイプレミアムインターナショナル社、シンガポール共和国、金融商品取引業の登録等はない。以下「当社」という。)及び当社のCSO(最高営業責任者)であり日本における営業活動の統括責任者である水島忍(当社及び水島忍を併せて、以下「当社ら」という。)に対する金融商品取引法違反行為(無登録で、投資一任契約の締結の媒介を業として行うこと)の禁止及び停止を命ずるよう求める申立てについて、本日、東京地方裁判所より、申立ての内容どおり、下記の命令が下された。

被申立人らは、いずれも、金融商品取引法29条に規定する登録(業務の種別を投資助言・代理業とするものに限る。)その他同法所定の適式の登録を受けないで、当事者の一方が、相手方から、金融商品の価値等の分析に基づく投資判断の全部又は一部を一任されるとともに、当該投資判断に基づき当該相手方のために投資を行うのに必要な権限を委任されることを内容とする契約の締結の媒介を業として行ってはならない。

 

大事なポイントは以下です。営業活動をやめなさい、ということですね。

営業活動の統括責任者である水島忍に対する金融商品取引法違反行為(無登録で、投資一任契約の締結の媒介を業として行うこと)の禁止及び停止を命ずるよう求める申立てについて、本日、東京地方裁判所より、申立ての内容どおり、下記の命令が下された。

 

運用方法については特に禁止などそのようなものはありません。運用方法に規制は普通はしないので納得ですが、FXは規制してもいいのではないかと思います。おかしすぎます。

集め方は五百人のエージェントがいたとありますが、これは全員代理店の社員なのでしょうか?

顧客が次の顧客を集めていた、報酬をもらっていたなどとなるとセオリー通りのネズミ講になってしまいます。

〇 当社らは、東京を含む全国各地及びオンライン上において、エージェントが講師となって「スカイプレミアムオフィシャルセミナー」等と称する投資セミナーを開催するほか、当該セミナー以外にもエージェントが個別に投資家に対し商品内容等の説明を行うなどの方法で、ライオンプレミアムの勧誘を行っていました。
〇 当社らは、当社ウェブサイト上で、「ライオンプレミアム」以外にも、RL360社、Premier Trust社、Cornhill Management社の海外投資積立商品を案内していますが、いずれにしても当社らは、登録を受けた業者ではありません。

 

ライオンプレミアム以外にもRL360社、Premier Trust、Cornhill Management社の海外投資積立商品を案内とのことです。RL360の悪い評判を多々聞いたことがあるのですが、同じ母体でしたか。

 

 

解約・出金は可能なのか?

委員会がその辺は調査しているようです。

ここで運用資金が確認できた、とあれば、疑った私が全面降伏でスカイプレミアムに謝罪にいくところですが、どうやら口座すら見当たらないようです。

 

 当社らの説明によれば、これまでに約2万2,000人の一般投資家(会員)に対して当該商品(前身の商品を含む。)の契約締結をさせており(現時点で投資残高を保有している人数は不明)、当該契約に基づく一般投資家からの投資総額は、これまでに約1,200億円(これまでに約500億円は投資家に対して返金等したとしているが、預かり資産残高額は不明)であるとしている。
  しかし、当委員会の調査において、足下、①CSOB銀行にGQ社名義の口座は存在しない、②投資資金は、ライオンプレミアムとは関係のない名目で、かつGQ社とは別の複数の海外法人名義口座に送金されている、③GQ社でFX取引が行われていることの確認がとれないなど、顧客に対する説明とは異なる事実も判明しており、顧客の投資資金の運用・管理の実態が不明である。

 

とりあえず、できることは出金要請をしつこく続ける、集団で訴訟するくらいしかなさそうです。100万円であればまだ人生やり直せる水準ですので、勉強料として考える選択肢もあります。当然、かなり痛い出費ですが。

 

一応オープンチャットもあり被害者の会などもありますが、中にはエージェントだった人も紛れ込んで情報を錯乱させていると思いますので、同じ被害者の方々で弁護士先生にお願いする方が近道だと思います。

被害者の会

 

まとめ

投資はFX運用はまず切り捨てる(興味を持たないこと)、運用リターンが現実的且つ、長年の実績があること、ファンドマネジャー、ファンド社員がまともな人間であること(立派な実績、経歴)など、基本中の基本を押さえていれば、スカイプレミアムのような先に投資をするようなことはなくなると思われます。

 

 

最後に:資産を飛躍的に増やす方法は明確に決まっている

積み重ねる運用

 

 

資産を大きく増やすにはどうすれば良いのでしょうか?

上場小型ベンチャー株に力一杯、資金を投入。一か八か、株価の急騰を願ったり、信用取引でレバレッジを思いっきりかけてみるのも良さそうです。仮想通貨の草コインも人生一発逆転があるかもしれません。

断言します。上記のような思考の方は一生資産が増えません。

そもそも一発の取引で大儲けを狙えるというのは、同じく容易に資金を溶かす可能性も高いということです。そんなものは投資とは言えません。投機と考えても質が低いです。もう少し丁寧に資産の扱い(延いては人生)を考えてみましょう。思考をガラリと変えてみましょう。

 

大事なのは「リターンが小さくても確実にプラスを、時間をかけて積み重ねていく(複利を生かす)」ことです。世界一の投資家であるウォーレン・バフェット氏も投資で最も大切なのは以下の2つのルールとしています。

 

  1. 絶対にお金を損しないこと。
  2. 絶対にルール1を忘れないこと。

 

 

この「損をしない」「プラスリターンを確実に積み重ねていく(複利を生かす)」という重要性を理解したところで資産運用は始まります。好きな企業の株、高配当・優待目当てなど、あなたの資産を減らしてしまう運用はやめましょう。「Classic」且つ「質実剛健」な資産運用を行なっていくべきです。

 

私も資産運用歴は既にかなり長いです。そしてこの思考に辿り着き、プラスリターン×複利運用を実施してからの資産増加スピードは圧巻でした。この哲学を実践している、私のポートフォリオに入っているファンドも今回まとめてみました。ぜひ参考にしてみてください。

 

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