ベトナム株式市場

成長著しい?2022年以降のベトナム株式市場を解説。越南の優良・有望株の買い方は?(楽天証券・SBI証券どちらがおすすめ?)

2022年6月27日

筆者はこれまで、日本で投資すべきではなく、海外投資を選択すべきということを明言しておりますが、今回は、「では、海外でもどこに投資すれば良いのか?」

という観点から一つ一つ、対象になり得る投資先を紹介していきたいと思います。

 

今回は代表的な新興国であるベトナム株式市場について検証していきたいと思います。

新興国投資をする上で、対象の国が成長していることが大前提となり、成長が確認できればあとは資金投入するタイミングです。

この記事で、網羅的に見ていきたいと思います。

 

 

ベトナムという国の概要

まずはベトナムの一般概要と経済概要をみていきましょう。

 

一般概要

国・地域名 ベトナム社会主義共和国 Socialist Republic of Viet Nam
面積 33万1,690平方キロメートル(日本の0.88倍)
人口 9,758万人(2020年、出所:ベトナム統計総局(GSO))
首都 ハノイ 人口 721万6,000人、ホーチミン人口 814万6,000人(2015年、出所:同上)
言語 ベトナム語、ほかに少数民族語
宗教 仏教(約80%)、そのほかにカトリック、カオダイ教、ホアハオ教など
公用語 ベトナム語

引用:JETRO

 

国土は日本より少し小さく、人口も9,758万人と日本と近い水準です。

かなり親近感が湧いてしまうサイズ感です。

位置する場所はカンボジア・ラオス・タイのすぐ近くですね。

 

ベトナムの場所

 

 

経済概要

項目 2019年 2020年 2021年
実質GDP成長率 7.0(%) 2.9(%) 2.6(%)
名目GDP総額 261.92(10億ドル) 271.16(10億ドル) n.a.
一人当たりの名目GDP 2,714(ドル) 2,779(ドル) n.a.
鉱工業生産指数伸び率 9.1(%) 3.4(%) 4.8(%)
消費者物価上昇率 2.8(%) 3.2(%) 1.8(%)
失業率 3.1(%) 3.9(%) n.a.
(備考:失業率) 都市部 都市部
輸出額 264,267(100万ドル) 282,629(100万ドル) 336,250(100万ドル)
(備考:輸出額) FOB FOB FOB
対日輸出額 20,334(100万ドル) 19,268(100万ドル) n.a.
(備考:対日輸出額) FOB FOB
輸入額 253,393(100万ドル) 262,691(100万ドル) 332,250(100万ドル)
(備考:輸入額) CIF CIF CIF
対日輸入額 19,540(100万ドル) 20,345(100万ドル) n.a.
(備考:対日輸入額) CIF CIF
経常収支(国際収支ベース) 13,101(100万ドル) 14,932(100万ドル) n.a.
貿易収支(国際収支ベース、財) 10,874(100万ドル) 19,938(100万ドル) 4,000(100万ドル)
金融収支(国際収支ベース) 3,880(100万ドル) 8,148(100万ドル) n.a.
直接投資受入額 38,952(100万ドル) 31,045(100万ドル) n.a.
(備考:直接投資受入額) 外国投資受入額 外国投資受入額
外貨準備高 78,810(100万ドル) 95,452(100万ドル) 109,963(100万ドル)
(備考:外貨準備高) 金を含む 金を含む 金を含む
対外債務残高 117,337(100万ドル) 125,045(100万ドル) n.a.
政策金利 6.00(%) 4.00(%) 4.00(%)
(備考:政策金利) 期末値 期末値 期末値
対米ドル為替レート 23,050(ドン) 23,208(ドン) 23,160(ドン)
(備考:対米ドル為替レート) 期中平均値 期中平均値 期中平均値

引用:JETRO

 

2020年はGDP成長率が2.9%、2021年は2.6%と他新興国に比べるとCovid-19パンデミックの影響は軽微です。

株式投資の世界でも、株式市場全体が下落している時に下落耐性が強い株式は上昇しやすいという特徴がありますが、ベトナムも同じような成長が今後も見込めるのでしょうか?

 

(3)2020年は、新型コロナ感染症の影響により10年ぶりの低水準の成長率となったが、近隣諸国がマイナス成長の中、ASEAN内で最も高い成長率を記録した。

外務省:ベトナム社会主義共和国(Socialist Republic of Viet Nam)

 

 

ベトナム経済の成長は継続するのか?GDP成長率から見る国の未来

まずはベトナムの近年の成長率をご覧ください。

ベトナムの経済成長率

引用:World Economic Outlook Databaseを元に筆者が作成

 

ご存じの通り2020年、2021年の成長はパンデミックによりブレーキがかかりましたが、2022年より経済成長率は6.05%と予測されており、またそれ以降も高い成長率を維持するとIMFから発表がありました。

 

2022年通年のGDP成長率目標(2021年11月22日記事参照)に対して、統計総局国家予算システム局のレ・チュン・ヒエウ局長は、新型コロナ抑制状況やウクライナ危機を変動要因として挙げつつ、「製造業の伸びや国際観光再開、消費の需要増加など、さらなる発展が期待でき、通年のGDP成長率は6.0~6.5%を達成できる見込みだ」と述べた。

https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/04/9fa3b7cf414e3410.html

 

2022年第一四半期のCPIは前年同期比1.92%と高い水準でしたが、他国に比べると非常にマシな水準ですね。ベトナムは食料品の割合が高く、原油価格高騰がCPIに与える影響は他国と比べて小さいとのこと。

とはいえ、今後は米長期金利で逆イールドも発生し、高い利上げペースを伴う金融引き締めは不況をもたらしてきました。その中でベトナムがどれくらい影響小さく、引き続き経済成長を続けていけるかは必見ですね。

 

一人当たりGDPは3,498米ドル(8,190万ドン)となっています。中所得国の罠とされる10,000ドルまではまだ距離があり、引き続き大きな成長余地があると言えます。

 

中所得国の罠は、開発途上国が一定規模にまで経済発展した後、成長が鈍化し、高所得国と呼ばれる水準には届かなくなる状態ないし傾向を指す通称。2007年に世界銀行が『東アジアのルネッサンス』にて、同現象を形容する言葉として用いたのが初出である。

 

 

ベトナムは今後の経済発展の条件を満たしている?人口構造をチェック

今後の国の経済発展の可能性を探る糸口として、まず基本となる指標は人口構造ですね。

例えば日本の経済発展も終戦期に、子供をどんどん作り、人口1億人時代となったことが爆発的な経済成長に繋がりました。

 

人口がなぜ重要かと言うと、人口の数は強靭な労働力になり、活発な消費へ繋がるからです。この2つは経済成長へのとても重要なドライバー機能を果たします。この期間を人口ボーナスとも言います。新しい世代が画期的なアイデアを発信するなどのポジティブな側面も強いです。

 

現在のベトナムの人口ピラミッドは以下のようになっています。

ベトナム人口ピラミッド

 

 

 

注目されている新興国は全て共通しますが、ベトナムも良い人口ピラミッドの形ですね。

最も人数の多い世代が20代後半から30代前半なので、今後20年から30年は、現在の労働力が洗練化されながら労働人口が増えていく形になっています。

 

さて、この労働資源についてですが、教育の水準が高くなければ経済発展における労働力が担保されません。

 

例えば日本が発展した理由に日本の教育水準の高さがあります。日本は脅威の識字率99%を誇っており、また論語と算盤教育により基本的な教育水準が非常に高かったという点が、その後の科学技術の発展に寄与しています。その教育水準はあのマッカーサーも驚愕するほどでした。

 

人口が理想的なピラミッド構造を誇っているアフリカ諸国がいまいち発展できていないのは、教育水準の低さが大きく寄与しています。

その中でベトナムは識字率は93.4%、義務教育である中学までは基本的に全員が通っており、問題ない水準といえます。知的産業へのシフトもこの教育水準にかかってきます。

 

vietnam school

 

 

ベトナムの産業構造は偏っていないか?

ロシアやサウジアラビアのように極端に資源に産業構造が偏っている場合は、原油価格下落のようなショックに耐えることができません。ベトナムの産業構造のバランスがどのようになっているのかを見てみましょう。

主要産業(GDPに占める比率)

 

 

外務省データでは、農林水産業(GDPに占める割合14.85%)、鉱工業・建築業(同33.72%)、サービス業(同41.63%)となっています。

 

ベトナムの産業構造は偏っておらず、製造業偏重と思ってしまいますが、意外にもサービス業が大きなポーションを占めています。

既に知的産業へのシフトが進んでおり、思ったほど労働産業のみで長年成長できる余地は限られているのかもしれません。

 

 

ベトナム株式市場については?

ベトナムの株式市場をみていきましょう。ベトナムの代表株価指数はVN指数ですね。

ベトナムの株式市場

 

既に2020年の金融緩和により、大きく上昇してしまっており割安にはどう考えても思えませんよね。

これから金融引き締め本格化、逆イールド発生による不況到来の可能性、そしてまさに株価はそれに反応しており、しばらく浮上する材料がありませんよね。

国内でも波乱のようです。

 

年初まで史上最⾼値を更新していたベトナム株式市場ですが、4⽉に⼊り⼤きく下落しました【図表1】。 特に4⽉25⽇は、主要株価指数のVN指数が▲5.0%と⼤幅に下落しました。株価下落の背景に関しては、 FRB(⽶国連邦準備制度理事会)の⾦融引き締め加速観測など外部要因に加え、ベトナム国内では、不動 産企業の経営者逮捕のニュースが相次いだことが挙げられます。これらを受け、国内投資家中⼼に利益確 定の動きが強まった模様です。

大和アセットマネジメント

 

ベトナム株の中でも、割安な株を選定して購入するべきだと思いますが、それには相当な専門性と現地の知見が必要です。

新興国投資は銘柄を誤るとあっという間に大きなドローダウン(損失)に繋がります。

 

 

ベトナム株はどこで購入できるのか?楽天証券やSBI証券?

これまでの分析で、ベトナムの株式市場は今後も堅調に伸びていくことが想定されますが、株式市場にはストップがかかっている状況です。個別銘柄を購入するには目利きが必要でしょう。

 

株価指数連動型の金融商品を購入する場合は、一つ目は株価指数に連動するETFや投資信託を活用できます。ETFは取引時間中に普通の株式と同様に売買ができます。

楽天証券が取り扱っている「db x トラッカーズFTSEベトナムETF」が該当しますね。

投資信託の場合、購入を申し込んだ翌日、解約申し込みの翌日に売買が執行されますが、指数に連動して運用されているという点では同じです。

 

これらの取引手法には欠点があり、それは売買手数料と株価指数への連動率が低いということです。

売買手数料は売買額に対して2%程度であり、一回の売買取引で「4%」と大きいです。

 

加えて、私がETFや投資信託を購入した経験した結果なのですが、全く株価指数と連動せず、想定通りに運用できなかった経験をしています。

証券会社に問い合わせましたが、指数構成銘柄の組み換え、解約購入時のポートフォリオ組み換え時のコストで、連動と乖離します。連動数値へ最善の努力をしておりますという回答が返ってきたのでした。

 

後程私自身も調べたのですが、ベトナム株の中には外国人投資規制によりETFに組み込めない銘柄もあるので連動率が他の新興国株よりも更に低いということが分かりました。

このようなこともあり、私自身指数連動型のETFや投資信託を利用するのは控えています。

 

ベトナム株を組み入れた投資信託であれば、以下のような商品もあります。

  • ベトナム成長株インカムファンド
  • ベトナム株式ファンド
  • CAM ベトナムファンド
  • DIAM ベトナム株式ファンド

 

とはいえ、上記のアクティブファンドは金融引き締め時期のパフォーマンスは特に悪く、2022年は絶賛金融引き締め中です。損失を覚悟の上投資するのであればいいのですが、単純に今は買い場ではないと思います。

 

個別株は、以下の証券会社で売買できることは確認できました。

  • SBI証券
  • 岩井コスモ証券
  • アイザワ証券
  • むさし証券
  • ニュース証券

以下は一部ですがSBI証券の取り扱い銘柄です。リストを貼っておいてあれなのですが、個人では新興国の個別株は買わないほうがいいと思います。難しすぎます。

 

ティッカー 銘柄(英語) 事業内容
AAA アンファットビオプラスチクス ジョイントストック 高濃度ポリエチレン加工製品、ビニール袋などのプラスティック包装品の製造
An Phat Bioplastics Joint Stock Company
AAM メコン水産 水産会社
Mekong Fisheries JSC
ABT ベンチェー水産 貝やエビなどの様々な水産物の加工、それらの輸出
Bentre Aqua Product Import and Export
ACB アジアコマーシャル銀行 商業銀行
Asia Commercial Bank / Vietnam
ACL クーロンフィッシュ ナマズの養殖、輸出(主に中東・欧州)する水産加工
Cuulong Fish JSC
ADC アートデザイン通信 印刷会社、教育他一般の出版物、カレンダーやカタログなどのデザイン及び印刷
Art Design and Communication JSC
AGR アグリバンク証券 証券会社
agribank Securities
AME アンファナム機電 機械製造、電気機器の取付け、不動産開発会社。
Alphanam Mechanical Electric JSC エレベーター、電気機器の製造設置、塗料生産及び送電設備、変圧、電力、水道などのインフラ整備。ホテルやオフィスビル開発

 

 

まとめ

ベトナムへの個別銘柄の投資はSBI証券などを通じて日本人でも可能です。

こちらも難点があり、投資信託とETF同様、売買時の手数料が一度の取引(買いと売りの往復)で4%発生すること、銘柄選択が非常に難しいということです。

 

ベトナムの企業への株式投資ですから、投資するにも英語の財務諸表を読んで分析する必要があります。英語のレベルは関係なく難しいです。日本の銘柄分析ですら難しいですからね。

基本的には、超長期投資としてベトナム株は長いトレンドと捉え、ETFや投資信託に投資するのが賢明だと思います。ただ、特に今急いで投資する先でもないと思います。

厳しいFRBの金融引き締めが終わり落ち着いた時期でも問題ないと思います。また、既に緩和でかなり株価自体は上昇しているので今も特に割安ではないことから妙味は薄いです。

 

新興国の中でも、他に魅力的な投資先がありますのでそちらを優先するようにしましょう。タイミングが合う対象に資金を入れていくのが賢い投資です。

 

最後に:資産を飛躍的に増やす方法は明確に決まっている

積み重ねる運用

 

 

資産を大きく増やすにはどうすれば良いのでしょうか?

上場小型ベンチャー株に力一杯、資金を投入。一か八か、株価の急騰を願ったり、信用取引でレバレッジを思いっきりかけてみるのも良さそうです。仮想通貨の草コインも人生一発逆転があるかもしれません。

断言します。上記のような思考の方は一生資産が増えません。

そもそも一発の取引で大儲けを狙えるというのは、同じく容易に資金を溶かす可能性も高いということです。そんなものは投資とは言えません。投機と考えても質が低いです。もう少し丁寧に資産の扱い(延いては人生)を考えてみましょう。思考をガラリと変えてみましょう。

 

大事なのは「リターンが小さくても確実にプラスを、時間をかけて積み重ねていく(複利を生かす)」ことです。世界一の投資家であるウォーレン・バフェット氏も投資で最も大切なのは以下の2つのルールとしています。

 

  1. 絶対にお金を損しないこと。
  2. 絶対にルール1を忘れないこと。

 

 

この「損をしない」「プラスリターンを確実に積み重ねていく(複利を生かす)」という重要性を理解したところで資産運用は始まります。好きな企業の株、高配当・優待目当てなど、あなたの資産を減らしてしまう運用はやめましょう。「Classic」且つ「質実剛健」な資産運用を行なっていくべきです。

 

私も資産運用歴は既にかなり長いです。そしてこの思考に辿り着き、プラスリターン×複利運用を実施してからの資産増加スピードは圧巻でした。この哲学を実践している、私のポートフォリオに入っているファンドも今回まとめてみました。ぜひ参考にしてみてください。

 

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