シンガポール株式市場への投資はおすすめできる?全体的に株価が低迷している理由や個別銘柄の買い方を含めてわかりやすく解説!

シンガポール株式市場

シンガポール株式市場への投資はおすすめできる?全体的に株価が低迷している理由や個別銘柄の買い方を含めてわかりやすく解説!

これまでも様々な新興国株式銘柄を紹介してきましたが、今回はシンガポールの株式投資を取り上げたいと思います。

新興国といっても、シンガポールは1人あたりGDPが66,000USDと、日本の40,000USDを超えて先進国の中でもトップクラスの生活水準となります。

 

シンガポールの他、ルクセンブルクなども小さな国で、金融の中心とされる国ではこのような数字となる特徴があります。

シンガポールは都市国家なので東京23区の1人あたりGDPと同じような水準と考えれば納得感はありますね。

本日は発展を遂げたシンガポールの株式市場を同国概要と今後の経済発展の可能性から見ていきましょう。

 

シンガポールの概要

では、シンガポールの一般概要と経済概要を見ていきましょう。

シンガポール一般概要

国・地域名 シンガポール共和国 The Republic of Singapore
面積 719.2平方キロメートル(東京23区[626.7平方キロメートル]をやや上回る規模)
人口 569万人(2020年。人口には、国民、永住者、および長期滞在 (1年超)の外国人が含まれる。出所:シンガポール統計局)
宗教 仏教、イスラム教、ヒンズー教、道教、キリスト教ほか
民族構成 中国系(74.3%)、マレー系(13.4%)、インド系(9.1%)、その他(3.2%)
※2016年6月末時点。国民・永住者の人口(393万3,600人)の内訳。
公用語 英語、中国語(北京語)、マレー語、タミル語
※国語はマレー語

引用:JETRO

民族が中華系74.3%、マレー系13.4%、インド系9.1%と世界でも富裕層である華僑により支えられている国とも言えますね。

 

シンガポール経済概要

項目 2018年 2019年 2020年
実質GDP成長率 3.50(%) 1.35(%) △5.39(%)
名目GDP総額 376.0(10億米ドル) 374.4(10億米ドル) 340.0(10億米ドル)
一人当たりの名目GDP 66,676(米ドル) 65,641(米ドル) 58,902(米ドル)
鉱工業生産指数伸び率 7.02(%) △1.45(%) 7.50(%)
(備考:鉱工業生産指数伸び率) 製造業生産 製造業生産 製造業生産
消費者物価上昇率 0.44(%) 0.57(%) △0.18(%)
輸出額 412,966(100万米ドル) 390,698(100万米ドル) 287,889(100万米ドル)
(備考:輸出額) 通関ベース(FOB) 通関ベース(FOB) 通関ベース(FOB)
対日輸出額 20,036(100万米ドル) 17,652(100万米ドル) 13,931(100万米ドル)
(備考:対日輸出額) 通関ベース(FOB) 通関ベース(FOB) 通関ベース(FOB)
輸入額 370,890(100万米ドル) 359,205(100万米ドル) 261,352(100万米ドル)
(備考:輸入額) 通関ベース(CIF) 通関ベース(CIF) 通関ベース(CIF)
対日輸入額 22,264(100万米ドル) 19,430(100万米ドル) 14,386(100万米ドル)
(備考:対日輸入額) 通関ベース(CIF) 通関ベース(CIF) 通関ベース(CIF)
経常収支(国際収支ベース) 57,934(100万米ドル) 53,399(100万米ドル) 59,786(100万米ドル)
貿易収支(国際収支ベース、財) 101,580(100万米ドル) 96,842(100万米ドル) 93,643(100万米ドル)
金融収支(国際収支ベース) 45,406(100万米ドル) 61,775(100万米ドル) △14,388(100万米ドル)
直接投資受入額 83,111(100万米ドル) 120,439(100万米ドル) 87,445(100万米ドル)
(備考:直接投資受入額) フロー、ネット フロー、ネット フロー、ネット
外貨準備高 287,466(100万米ドル) 279,240(100万米ドル) 362,088(100万米ドル)
(備考:外貨準備高) 金を除く 金を除く 金を除く
対外債務残高 3,121,436(100万米ドル) 3,391,217(100万米ドル) 3,581,196(100万米ドル)
政策金利 1.86(%) 2.51(%) 1.06(%)
対米ドル為替レート 1.35(シンガポール・ドル) 1.36(シンガポール・ドル) 1.38(シンガポール・ドル)
(備考:対米ドル為替レート) 期中平均値 期中平均値 期中平均値

引用:JETRO

 

シンガポールの特徴として、土地面積は非常に狭い(720㎢ 、東京23区と同レベル)のは周知のことかと思います。

同国は金融センターとして世界有数の国であり、総合商社も金融部門の社員は皆シンガポールに駐在していましたね。

 

生活をするにも物価が非常に高く、貯金が貯まらないという話はよく聞いていました。

他の新興国の数値を見ているとシンガポールのGDP成長率は低く感じますが日本よりもすでに裕福な国が2%の経済成長をしておりかなり優秀な国と言えます。

 

シンガポール経済成長率の推移

では、シンガポールの経済成長の過去からの推移を見ていきましょう。

シンガポールのGDPと成長率の推移

 

一時的に15%のGDP成長を記録しましたが、近年は経済成熟国として安定していますね。

では、シンガポールへの投資を考える上で、この成長率を今後も維持できるのか?

という点がポイントになっていきますので考察していきましょう。

 

シンガポールの人口ピラミッド

まずはシンガポールの人口ピラミッドを見てみましょう。

シンガポールの人口ピラミッド

やはり理想的な形とはならず、日本と似た高齢者が今後大部分を占める未来が予見できる形となっています。

経済成長が停滞してしまう形と言えますね。

労働人口もボリュームゾーンである50歳-60歳の国民が引退する頃に、大きく減少していくことがわかります。

 

シンガポールGDPの構成

まずはシンガポールのGDPを支出面でみていきたいと思います。

シンガポールのGDPの支出別構成

 

先進国、例えば日本や米国の場合、個人消費が70%~80%を占めるのが通常ですがシンガポールに関しては貿易が約30%を占めています。

同じくアジアの韓国のようにシンガポールも「貿易立国」なので、世界経済の動向によって影響を受ける構造になっています。

内需で賄える国であれば良いのですが、不安材料はその点になります。

 

シンガポールの輸出入製品の1位は「集積回路」、2位は石油精製品となります。

貿易製品を見る限り、取り扱い製品は長期で変わらず、シンガポールは隣接国の「中継貿易地点」として大きな役割を担っていることが読み取れます。

総合商社時代に船舶部門がシンガポールに拠点を置いて船の売買やリース取引をしていたことを思い出します。

 

貿易相手国の話に移ると、輸出先も輸入先もやはり「ASEAN」と「中華圏」(=中国、台湾、香港)が多くを占めます。

シンガポールの輸入先と輸出先

 

ASEANと東アジアの中継地点としての役割を果たしていることが分かります。

シンガポールの場合、中国の経済が停滞すると、貿易が縮小することになりますので、マイナス成長となることも予想できます。

シンガポールへの投資を考えるのであれば中国経済の動向は常にウォッチしておく必要がありますね。

 

 

また、産業別にGDPを分解すると以下となります。

 

シンガポールの産業別GDP構成

 

農林水産業が0%というのは驚きですね。それだけ面積が小さく、都市機能のみの国家であることを示しています。

特徴的なのは金融仲介業がGDPの15%を占めていることですね。シンガポールはアジアの金融センターとしての地位を確立していることが読み取れます。

 

製造業が18%と高いのは、エレクトロニクス、化学、バイオ医薬、輸送機械、精密機器などの主要産業が活発化しており、

バイオ医薬産業が特に近年急速に成長しているという特徴があります。

 

インダストリー4.0という言葉に象徴される通り、製造業の“デジタル化”と“自動化”は、今や世界的な潮流の一つです。シンガポールにおいても、製造業はGDPの20%を占め、労働力の14%を占める重要な分野です。

私たちは、製造業の“デジタル化”と“自動化”を企業競争力を促進し、成長性を維持するための核としてとらえ、取り組んでいます。

製造業の競争力を高める次世代製造技術について、私たちはこれを二つの分野にとらえて推し進めています。

まず自動化というのは、ロボティクスによって製造プロセスを自動化する技術だけではなく、アディティブ・マニュファクチャリングのような、より破壊的な製造技術にも及びます。

そして第二の分野がデジタル技術です。IoTやAIなど、センサー技術によって製造工程をデータ化しクラウドに統合することで、ビッグデータ解析を行うことが可能になります。これによって製造プロセスの“デジタルカイゼン”を行うことが出来ます。

引用:Singapore Government

 

今後の「自動化」「デジタル化」が進むことにより製造業は発達する可能性は高く、

低コストで量産ができるようになると他東南アジア諸国の製造業を吸収する可能性もあり、

中国に依存せず他の国々への貿易を進めることができればシンガポールはさらなる経済成長が可能と言えるでしょう。

 

シンガポールへの株式市場への投資は魅力的!?

では本題ともいえるシンガポールの株式市場についてみていきましょう。

シンガポールST指数は停滞しているのに割安ではない理由とは?

シンガポール版の日経平均であるシンガポールST指数は10年間停滞を続けています。

シンガポールST指数の株価推移

 

日経平均と比較しても一目瞭然ですね。全く成長していない日本の株式市場に大きく劣後した成績となっています。

シンガポールST指数と日経平均株価の比較

 

では停滞しているから割安なのか?

という疑問が出てくるかと思います。結論から申し上げると割安ではありません。むしろ、日本株の方が割安な状態となっています。

 

地域・国 PER
(株価収益率)
PBR
(株価純資産倍率)
配当利回り 時価総額
シンガポール 16.6 1.3 3.54% 2242億ドル
全世界 16.3 2.7 2.08% 61.6兆ドル
先進国 16.8 2.8 1.99% 55.2兆ドル
エマージング国 13.2 1.9 2.92% 6.4兆ドル
日本 15 1.3 2.59% 3.7兆ドル
米国 19.1 4.2 1.51% 36.5兆ドル
中国 11.3 1.3 2.23% 2.1兆ドル
インド 32 3.8 1.29% 1.1兆ドル

 

経済は成長しているのに、株価は停滞しており割安でもない。

ここから導き出される結論をお伝えします。

シンガポールには先進国の企業が進出していますが、独自の産業をもった企業があまりありません。

 

先進国の企業が従業員に高い給与をだしてGDPは成長していきましたが、シンガポールの地場の企業はあまり成長していないということになります。

この事実だけでもシンガポール株への投資妙味は低いことがうかがえる方と思います。

 

シンガポールの個別銘柄:キャタピランド・インベストメント・リミテッド

シンガポールは貿易立国とともに金融立国にも成功しています。

投資会社として上場しているキャタピランド・インベストメント・リミテッドについて紹介します。

キャタピランド・インベストメント・リミテッドは2021年に日本でも不動産私募ファンドを立ち上げています。

 

シンガポールに本社を置き、上場しているキャピタランド・インベストメント・リミテッド(CLI)は、アジアに広範囲な拠点を置く世界的な不動産投資運用会社です。2021年9月30日時点で、CLIは、アジア・パシフィック、ヨーロッパ、アメリカにおける30の私募ファンド、6つの上場不動産投資信託およびビジネストラストを通じて、約1,208億シンガポールドルの不動産資産を運用し、FUMベースでは約843億シンガポールドルの不動産ファンドを運用しています。多様な不動産アセットクラスは総合開発、リテール、オフィス、宿泊施設、ならびにビジネスパーク、工業、物流、データセンターといったニューエコノミーの分野をカバーしています。

参照:PRTIMES

上場して日が浅いのですが業績推移は以下の通りとなっています。

コロナを経験しているにも関わらず、比較的安定した業績推移となっています。

キャピタランド・インベストメントの業績推移

 

まだ上場して1年も経過していないのですが、期待感から珍しくシンガポール株式の中では上昇基調となっています。

投資実績次第で読めないですが、数少ないシンガポールの銘柄の中で投資に値するものといえるでしょう。

キャタピランド・インベストメントの株価

 

シンガポール株の買い方とは?楽天証券やSBI証券のADRを利用しよう!

シンガポール株は楽天証券やSBI証券のADRを利用して購入することができます。

ADRの正式名称はAmerican Depositary Receiptと呼ばれ、日本語では米国預託証券という名称で知られています。ADRの仕組みを簡単に述べるなら、米国以外の国で設立された企業が発行した株式を裏づけとして米国で発行される有価証券となります。ADRそのものは厳密には株式とは言えませんが、裏づけとなる株式から生じる経済的権利の全てを含む有価証券であるために、株式を保有するのとほぼ同じ効果を得ることができます。

参照:ADR

要は米国株式市場を通じてシンガポールの個別銘柄を購入することができるということですね。

以下はインドの例を用いたADRの説明図です。

ADRとは?

 

シンガポール株式投資の総括

これまで新興国の位置付けでシンガポールを解説してきましたが、もはや同国は先進国であり、株式市場も先進国の市場に他なりません。

先進国投資をするのであれば日本のバリュー株投資が優位性が高いので、あえてシンガポールに資金を投下しリターンを得ようとは思えませんね。

筆者が2022年現在、株式市場が上昇する条件が全て整っていると考えるのが中国です。

なぜ中国が魅力的なのか?

どのように投資すればよいのか?

という点を含めて以下でわかりやすく解説していますのでご覧ください!

 

【最新版】中国の株式市場に投資する投資信託をおすすめ順にランキング形式で紹介!今後大きな値上がりが見込めるファンドはどれ!?

 

最後に:資産を飛躍的に増やす方法は明確に決まっている

積み重ねる運用

 

 

資産を大きく増やすにはどうすれば良いのでしょうか?

上場小型ベンチャー株に力一杯、資金を投入。一か八か、株価の急騰を願ったり、信用取引でレバレッジを思いっきりかけてみるのも良さそうです。仮想通貨の草コインも人生一発逆転があるかもしれません。

断言します。上記のような思考の方は一生資産が増えません。

そもそも一発の取引で大儲けを狙えるというのは、同じく容易に資金を溶かす可能性も高いということです。そんなものは投資とは言えません。投機と考えても質が低いです。もう少し丁寧に資産の扱い(延いては人生)を考えてみましょう。思考をガラリと変えてみましょう。

 

大事なのは「リターンが小さくても確実にプラスを、時間をかけて積み重ねていく(複利を生かす)」ことです。世界一の投資家であるウォーレン・バフェット氏も投資で最も大切なのは以下の2つのルールとしています。

 

  1. 絶対にお金を損しないこと。
  2. 絶対にルール1を忘れないこと。

 

 

この「損をしない」「プラスリターンを確実に積み重ねていく(複利を生かす)」という重要性を理解したところで資産運用は始まります。好きな企業の株、高配当・優待目当てなど、あなたの資産を減らしてしまう運用はやめましょう。「Classic」且つ「質実剛健」な資産運用を行なっていくべきです。

 

私も資産運用歴は既にかなり長いです。そしてこの思考に辿り着き、プラスリターン×複利運用を実施してからの資産増加スピードは圧巻でした。この哲学を実践している、私のポートフォリオに入っているファンドも今回まとめてみました。ぜひ参考にしてみてください。

 

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