新興国株式

CLM諸国の一角!経済成長力の高いラオスの株式市場への投資はおすすめできる?

2022年6月27日

筆者は株式市場で大きなリターンを得るために新興国の株式市場に注目しています

そのため、世界中の魅力的な新興国を分析しています。

 

本日取り上げるのはラオスです。ラオスと聞いて馴染み深い国であると感じた方は殆どいらっしゃらないでしょう。

カンボジアとタイとベトナムに囲まれています。

ラオスの地理的立地

 

ラオスはASEANの中でも成長力の高いCLM諸国の一角を占めています。

C:カンボジア
L:ラオス
M:ミャンマー

です。ASEANの中でも経済水準が低く、今後高い成長が見込まれる国ということですね。

 

では本題に移っていきましょう。

 

ラオスの概要・経済動向を解説

ラオスというと、なかなかイメージが湧きませんよね。私もバックパッカーが好んでいく地域だとしか考えたことがないです。

しかし、投資先を探している中で、ラオスも検討対象の一つとなり、調査しているうちに色々と理解が進みました。

まずは、ラオスの概要から押さえていきましょう。

ラオス一般概要

国・地域名 ラオス人民民主共和国 Lao People’s Democratic Republic
面積 23万6,800平方キロメートル(ほぼ本州の面積、出所:ラオス統計局)
人口 733万人(2021年、出所:ラオス統計センター)
首都 ビエンチャン 人口:96万9,000人(2021年、出所:ラオス統計センター)
言語 ラオス語(公用語)
宗教 仏教
民族 ラオ族をはじめ計49民族

引用:JETRO

ラオス経済概況

項目 2018年 2019年 2020年
実質GDP成長率 6.29(%) 4.65(%) △0.44(%)
名目GDP総額 18.1(10億ドル) 18.8(10億ドル) 19.1(10億ドル)
一人当たりの名目GDP 2,568(ドル) 2,625(ドル) 2,626(ドル)
消費者物価上昇率 2.04(%) 3.32(%) 5.10(%)
輸出額 5,697(100万ドル) 5,858(100万ドル) 6,251(100万ドル)
(備考:輸出額) 通関ベース(FOB) 通関ベース(FOB) 通関ベース(FOB)
対日輸出額 147(100万ドル) 150(100万ドル) 144(100万ドル)
(備考:対日輸出額) 通関ベース(FOB) 通関ベース(FOB) 通関ベース(FOB)
輸入額 7,330(100万ドル) 7,269(100万ドル) 6,483(100万ドル)
(備考:輸入額) 通関ベース(CIF) 通関ベース(CIF) 通関ベース(CIF)
対日輸入額 142(100万ドル) 102(100万ドル) 156(100万ドル)
(備考:対日輸入額) 通関ベース(CIF) 通関ベース(CIF) 通関ベース(CIF)
経常収支(国際収支ベース) △1,649(100万ドル) △947(100万ドル) n.a.
貿易収支(国際収支ベース、財) △907(100万ドル) △466(100万ドル) n.a.
金融収支(国際収支ベース) △2,194(100万ドル) △2,023(100万ドル) n.a.
直接投資受入額 1,358(100万ドル) 756(100万ドル) n.a.
(備考:直接投資受入額) フロー、ネット フロー、ネット
外貨準備高 944(100万ドル) 1,068(100万ドル) 1,393(100万ドル)
(備考:外貨準備高) 金を除く 金を除く 金を除く
対米ドル為替レート 8,401(キープ) 8,679(キープ) 9,046(キープ)
(備考:対米ドル為替レート) 期中平均値 期中平均値 期中平均値

引用:JETRO

ラオスは、CLM(カンボジア、ラオス、ミャンマー)の一国で、今後成長余地が高い国となりますが、アジアの最貧国の一つとなります。

IMFからは後発開発途上国として分類され、一人当たりGDPは「2000USD」近辺であり、「中所得国の罠」である「10,000USD」までは距離があります。

 

ラオスの経済成長を具体的に解説

以下は直近20年ほどのラオスのGDP成長率です。

ラオスの経済成長率と1人あたりGDP

 

2008年のリーマンショックをものともせず、経済成長を継続していますね。

次は、経済成長に大きく寄与する人口をみていきましょう。

ラオスの人口ピラミッド

 

非常に理想的な人口ピラミッドを形成しており、経済成長には魅力的な国と言えるでしょう。

ラオスはまだまだ教育レベルが低く、識字率は低い状況です。義務教育も日本が9年に対し5年と4年も短く、労働力も高くないです。

 

しかし、それでもまだ簡単な作業など「労働集約産業」で成長する段階なので、迅速な教育改革はそこまで必要ではないでしょう。

ラオスのGDPの内訳をみていきましょう。

 

ラオスの産業別GDPの推移

 

2000年には農業が半分をしめる原始的な国家の様相を呈していました。

しかし、2020年には農業は18.5%まで減少し、第二次産業と第三次産業とバランスのよい構成に変容しています。

経済が徐々に成熟化していく過程にあることがわかります。

 

ラオス経済の現状の課題

ここまでの考察で、ラオスはかなり魅力的な国に見えますね。しかし、同国は多くの課題を抱えており、その中でも主要な三つを挙げていきます。

ラオス経済のタイ・中国への過度な依存

ラオスは、貿易相手国が輸出輸入共にタイと中国で「78%を占める」過度に2つの国に依存した経済政策となっています。

そして輸出相手であるタイも当然ながら中国に大きな影響を受けます。

要するに中国への依存が大きすぎ、中国次第ではラオスは簡単に経済成長が止まってしまいます。

ラオスの国別輸出動向

 

ラオスの経常収支赤字の大きさはGDOの5%規模

経常収支に関して、簡単な例を出すと、日本は黒字国であり海外からお金を稼いでいる国ということになります。

ラオスを見ていきましょう。ラオスは経常収支が大幅赤字国でありその規模はなんと経常収支赤字幅はGDPの5%に上ります

ラオスの経常収支

 

上記をみると徐々に経常赤字は解消に向かいつつあります。

輸出は鉱物資源であるものの、輸入は付加価値の高い工業製品なので貿易赤字が常に積み重なっています。

ラオスの主要貿易品目

 

ラオスの財政赤字・債務残高はGDP比70%

ラオスの債務残高は毎年GDP比で5%ほど出しており、現在の累積債務はGDP比で70%ほどとなっております。

ラオスの財政状態

 

債務残高がすでにかなり高い比率を占めることから、政府による公共投資を抑ええざるを得ないことは明白ですね。

よって継続的な経済成長は鈍化することが見込まれます。

かなり辛口に見ると、政策として、歳入源が確立されておらず、最悪財政破綻するというケースまで視野に入ってきます。

 

ラオスの株式市場への投資・最終的なおすすめ投資先

ラオスの株式市場は2010年10月に開設され12年が経過していますが、依然として「5社」しか上場されておりません。

時価総額のGDP比はたったの10%と、シンガポールの200%、タイやマレーシアの100%と比較すると完全に小規模な取引所です。

 

株式の今後の成長を考える時の指標であるPERは15倍程度の銘柄が多いようですが、配当性向は20%近辺、ROEは50%の企業もあります。

しかし、現状、日本の証券会社経由でラオスの株を買うことはできない状況でした。

 

ただ、上記の分析から試しに投資をしよういう気も起きませんでした。

まだラオスは経済成長によって増えた所得で衣食住を整える段階にあります。

日本でも本格的に株式が上昇していったのは1970年代からです。特に大きく伸びたのは1980年代中盤以降ですよね。

 

新興国株式で高いリターンを狙うのであれば、国民が株を買う余裕ができてきた水準の国を狙う必要があります。

その条件を満たす国こそが2022年現在では中国です。

中国は1人あたりGDPは12,000ドルとまさに日本のバブル突入直前の経済水準となっています。

日本と中国の1人あたりGDPの推移

その他にも以下の点に大きな魅力があります。

  • 自国に高付加価値の産業を作り上げている
  • 米国の製品やサービスを規制しており豊かになった国民が中国企業の利益の拡大に貢献する
  • 株価は現在異常に割安な水準
  • 金融緩和を開始しており金融政策の面からも追い風が吹いている

以下で詳しく説明しています。

→ 中国の株式市場への投資はおすすめできる?今後の見通しは?魅力的な個別銘柄やファンドを買い方も含めてわかりやすく解説!

せっかく新興国投資を行うのであれば魅力的な国に資金を振り向けましょう!

 

【最新版】中国の株式市場に投資する投資信託をおすすめ順にランキング形式で紹介!今後大きな値上がりが見込めるファンドはどれ!?

最後に:資産を飛躍的に増やす方法は明確に決まっている

積み重ねる運用

 

 

資産を大きく増やすにはどうすれば良いのでしょうか?

上場小型ベンチャー株に力一杯、資金を投入。一か八か、株価の急騰を願ったり、信用取引でレバレッジを思いっきりかけてみるのも良さそうです。仮想通貨の草コインも人生一発逆転があるかもしれません。

断言します。上記のような思考の方は一生資産が増えません。

そもそも一発の取引で大儲けを狙えるというのは、同じく容易に資金を溶かす可能性も高いということです。そんなものは投資とは言えません。投機と考えても質が低いです。もう少し丁寧に資産の扱い(延いては人生)を考えてみましょう。思考をガラリと変えてみましょう。

 

大事なのは「リターンが小さくても確実にプラスを、時間をかけて積み重ねていく(複利を生かす)」ことです。世界一の投資家であるウォーレン・バフェット氏も投資で最も大切なのは以下の2つのルールとしています。

 

  1. 絶対にお金を損しないこと。
  2. 絶対にルール1を忘れないこと。

 

 

この「損をしない」「プラスリターンを確実に積み重ねていく(複利を生かす)」という重要性を理解したところで資産運用は始まります。好きな企業の株、高配当・優待目当てなど、あなたの資産を減らしてしまう運用はやめましょう。「Classic」且つ「質実剛健」な資産運用を行なっていくべきです。

 

私も資産運用歴は既にかなり長いです。そしてこの思考に辿り着き、プラスリターン×複利運用を実施してからの資産増加スピードは圧巻でした。この哲学を実践している、私のポートフォリオに入っているファンドも今回まとめてみました。ぜひ参考にしてみてください。

 

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