中国は東京証券市場を上回る世界第2位の巨大な株式市場となっています。
そのため、様々な中国株式を投資対象としたファンドが組成されています。
筆者は中国こそが今後最も魅力的な株式市場であると考えて投資をしています。
個別株投資は難易度が高いので中国ファンドを通じて投資をしているため、筆者の観点に基づき魅力的なファンドをランキング形式でお伝えしています。
【最新版】中国の株式市場に投資する投資信託をおすすめ順にランキング形式で紹介!今後大きな値上がりが見込めるファンドはどれ!?
本日は新興国投資信託の運用に定評のあるHSBCが運用を行うHSBCチャイナオープンについてお伝えしていきたいと思います。
以下はHSBCが運用している同シリーズのインド投資信託です。
HSBCチャイナオープンの特徴
HSBCチャイナオープンの特徴について見ていきましょう。
ファンド・オブ・ファンズ形式で運用
HSBCチャイナファンドは以下の通り、チャイナマザーファンドと中国A株マザーファンドに分散投資をするファンド・オブ・ファンズ形式で運用されています。
メモ
【チャイナマザーファンド】
- 中国国内の企業および中国経済の発展と成長に関連して収益の大部分を中国国内の活動から得ている中国以外の国の企業を投資対象とする。
- 主に中国の証券取引所(香港証券取引所、上海証券取引所、深セン証券取引所)に上場あるいはその他の取引所または取引所に準ずる市場で取引されている投資対 象企業の株式に投資します。
【中国A株マザーファンド】
主に中国A株を主要な投資先とするETFならびに投資信託に投資をするマザーファンド
意外に思われるかもしれませんが、中国以外の企業も中国で売上をあげていれば投資対象とする点を押さえておいていただければと思います。
2つのマザーファンドに投資するとはしていますが、実際はほとんどチャイナマザーファンドに投資しています。
HSBCチャイナの構成上位10銘柄
では実際に構成上位銘柄がどうなっていうるのか見ていきましょう。
以下はHSBCチャイナオープンの構成上位銘柄ですが、全て中国企業となっています。そして、どの中国投信にも組み入れられているおなじみの企業ばかり名を連ねています。
あまり、個性があるファンドのようには見えませんね。
HSBCグループとは?
HSBCグループの持株会社でHSBCホールディングスは英国のロンドンに本部を置いています。
世界最大のメガバンクとも言われていますね。
欧州、アジア、南北アメリカ、中東、北アフリカにまたがる64の国と地域でサービスを展開しています。
HSBCアセットマネジメントはグループにおける資産運用部門の総称です。
つまり野村證券に対する野村アセットマネジメントが運用を行なっているということですね。
手数料は新興国投信としては一般的な水準
HSBCチャイナオープンの手数料は以下となっています。
購入手数料:3.3%
信託手数料:1.97%
新興国投信はアクセスするのに手数料が高めに発生するので、この水準は通常の範囲内です。
HSBCチャイナオープンの運用実績とは?
では重要なHSBCチャイナオープンの運用実績についてみていきましょう。
基準価額は分配金のせいで大きく複利を毀損している
HSBCチャイナオープンの基準価額の推移は以下となります。
赤の分配金再投資基準価額と基準価額の間に大きな差が存在しています。
これは今まで設定来で15,200円分の分配金を出していることに起因しています。
しかし、黒の基準価額に15,200円を足し合わせても分配金再投資基準価額に到達しません。
これは分配金をだした時に自動的に20.315%の税金が取られることと、分配したことにより複利効果が毀損されることに起因されます。
分配金をだすと元本が減少するので、複利の効果が働きづらく長期的にみると投資家にとってマイナスの結果を生むことになります。
上海総合指数とほぼ同じ動き
以下は上海総合指数とHSBCチャイナオープンの比較です。
ほとんど同様の動きとリターンになっています。むしろ上海総合指数の方が値動きが激しいのでリスクがたかくなっています。
同じリターンでリスクが高いということは上海総合指数に比してシャープレシオが低いということを意味します。
あまり、魅力的な投資信託とはいえませんね。
他の中国投資信託と比較
以下は他の中国投資信託との比較となります。
青:シャングリラ
赤:上海総合指数
緑:深センイノベーション株式ファンド
黄:HSBCチャイナオープン
項目 | シャングリラ | HSBCチャイナオープン | 深センイノベーション株式ファンド |
トータルリターン1年 | -23.51% | -23.84% | -18.31% |
トータルリターン3年(年率) | 9.91% | 6.14% | 25.03% |
トータルリターン5年(年率) | 7.52% | 3.32% | -- |
トータルリターン10年(年率) | 11.99% | 10.03% | -- |
シャープレシオ1年 | -1.66 | -1.50 | -0.68 |
シャープレシオ3年 | 0.55 | 0.31 | 0.89 |
シャープレシオ5年 | 0.39 | 0.17 | -- |
シャープレシオ10年 | 0.56 | 0.45 | -- |
標準偏差1年 | 14.15 | 15.88 | 27.11 |
標準偏差3年 | 18.18 | 19.82 | 28.20 |
標準偏差5年 | 19.16 | 20.14 | -- |
標準偏差10年 | 21.57 | 22.19 | -- |
深センイノベーション株式ファンドが2017年からなので、同期間ではHSBCチャイナオープンは上海総合指数には勝利していますが他の中国投資信託には劣後した動きとなっています。
あまり、HSBCチャイナオープンに投資する妙味はなさそうですね。
まとめ
今回のポイントをまとめると以下となります。
ポイント
- HSBCチャイナオープンは大型企業を組み入れた凡庸な中国投資信託
- 上海総合指数と同じリターンでリスクはたかい
- 他の中国投資信託に劣後した成績
以下ではさらに魅力的な中国ファンドについてランキング形式でお伝えしていますので参考にしてみてください!
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