評判の高成長インド・中型株式ファンドを徹底評価!今後の見通しは明るいのか?口コミを含めてわかりやく解説する!

新興国株式

評判の高成長インド・中型株式ファンドを徹底評価!今後の見通しは明るいのか?口コミを含めてわかりやく解説する!

2022年6月27日

私はやはり勢いのある資産に投資をしたいと考え新興国株式を行っています。

新興国の中で成長力が高いと聞けば、中国とインドを思い浮かべるかと思います。

 

本日は今後最も成長力が高いとされるインドの投資信託を評価していきたいと思います。

本日取り上げるのは『高成長インド・中型株式ファンド』です。

 

今回は評判の『高成長インド・中型株式ファンド』をリターン・リスク・手数料、更に今後の見通しという観点から徹底的に評価していきたいと思います。

 

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そもそもインドの状況って?-インドのファンダメンタルを簡単におさらい-

まずは簡単にインドの現在の状況について以前書いた以下二つの記事を元に整理していきたいと思います。

 

 

ファンダメンタルと株式市場のポイント

【ファンダメンタルのポイント】

  • 人口は14億人(2022年時点)と、大国中国に次ぐ二位であり、労働人口数、総人口が今後も増え続け、2060年時点で17億5000万人となることが予想されている。
  • 理想的な人口ピラミッドの形であり今後の経済発展のポテンシャルが高い。
  • 全体としての教育水準はまだまだ低い実態がありますが、富裕層の子息は確りと教育されている。
  • かつてはイギリスの植民地であったことから、英語を公用語とし、欧米の外資系ともパートナーシップを組みやすい点がある。
  • 産業別GDPは不動産・金融・その他のサービス業が中心となっており、経済成長に寄与している。
  • 民間消費=個人の消費が拡大しており、内需の拡大による経済成長をしている。
  • 新興国にしてはまだまだ総固定資本形成比率が低い。
  • 税をうまく国民から徴収できておらず若干財政には不安がある
  • 経常収支はプラスに転じている
  • 政治は長期安定政権であるモディ首相のもと非常に安定している

【株式市場のポイント】

  • 既にインドの株式市場は割高水準
  • 国民が株式を購入する経済水準ではない
  • 外国人が直接インド株式を購入することができず海外投資家の資金も流入しづらい

 

インドは成長力が高いものの筆者が投資をしている中国株式市場に比べると割高で、株価が本格的に上昇する下地が整っていないという状況になっています。

→ 中国の株式市場への投資はおすすめできる?今後の見通しは?魅力的な個別銘柄やファンドを買い方も含めてわかりやすく解説!

 

高成長インド・中型株式ファンドってどんな投資信託?

それでは、いよいよ本題の高成長インド・中型株式ファンドに移っていきたいと思います。

運用会社は三井住友アセットマネジメントとなっておりますが、

実質的な運用はインドの中型株式運用に定評がありインド最大の資産運用会社であるコタック・マヒンドラ・アセット・マネジメント社が担っております。

高成長インド・中型株式ファンドのスキーム

 

上図のように高成長インド・中型株式ファンドは、ファンド・オブ・ファンズ形式で運用されています。

ただ、90%以上はコタック・マヒンドラ社のファンドで運用を行っているのです。

要は余った資金を待機資金として現金で置いておくのも勿体ないので、一部公社債ファンドで安定運用しようとしているということですね。

 

コタック・マヒンドラ・アセット・マネジメント社はインドでのトップクラスの総合金融グループであるコタック・マヒンドラ・グループの傘下です。

要は日本でいうところの野村アセットマネージメントと考えていただければよいかと思います。

コタック・マヒンドラ・アセット・マネジメント社の概要

 

 

高成長インド・中型株式ファンド(年1回決算型)との違い

高成長インド・中型株式ファンドは年4回の2月、5月、8月、11月の27日に決算を行い分配金の拠出の有無と金額を決定します。

ただ、高成長インド・中型株式ファンド(年1回決算型)は2月27日の年1回だけ決算を行い分配金の拠出の有無と金額を決定します。

年1回決算型は2017年11月から運用を開始しており、通常型と成績は殆ど変わりません。

 

何故インドの『中型株式』に注目をして運用しているのか?

高成長インド・中型株式ファンドは名前の通りインドの中型株式を主な投資対象としています。

高成長インド・中型株式ファンドの投資対象

 

皆さん、何故インドのあえて中型株式なのかということに疑問を持たれた方も多いのではないでしょうか。

中型株式に投資をしている理由についてはファンドから以下の説明がでております。

 

現在、インドの株式市場は今まで大型株式が選好されてきたことにより中型株式が割安に推移しています。

更に中型株式は大型株式に対して銘柄数が多いのでお宝銘柄存在する確度が高いという点も理由としてあげています。

インドの中型株式は割安に推移

 

更にインドの中型株の業績拡張度合いは大型株を上回ることが予想されています。

現在モディ首相の政策が製造業活性化のMade in India政策によって、

インフラ整備によるセメント等の素材需要と内需拡大つまり消費関連の拡大を政策目標としていることから、

相対的に比率の高い中型株に期待が集まっているのです。

 

高成長インド・中型株式ファンドの成績をチャートから確認

能書きは分かったけど、やはり一番重要なのは過去からのパフォーマンスですよね。

後で指数や他の投資信託とも比較を行っていきますが、まずは高成長インド・中型株式ファンド単体の成績についてみていきましょう。

高成長インド株式ファンドの基準価格の推移

 

現在の基準価格は10,000円と設定されている2011年時点と全く変わっていませんが、その間分配金を14,900円出しています。

高成長インド中型株式ファンドの設定来の分配金

 

2011年から投資した方は元本の2.5倍に増やすことが出来ています。

しかし、高成長インド・中型株式ファンドが仮に分配金を出さずに運用を続けていた場合は基準価格が40,000円となり元本を4倍にすることが出来ています。

これが金融庁が指摘している分配金の罠なのです。

 

分配金を拠出した瞬間に20.315%の税金が自動的に徴取されます。

つまり、分配金を全額再投資することはできませんし、再投資する際に再び購入手数料が発生します。

 

結果的に分配金再投資前のリターンは達成不可能となります。

過度な分配金をだすことで複利効果を毀損することになり結果的に最終リターンは小さくなるのです。

つまり、中長期的にみた投資家の利益とはならない結果を招くのです。

 

 

分配金拠出というデメリットはありますが、総じてインドの株式市場の環境がよかったこともあり、堅調な結果となっております。

しかし、アクティブ型の投資信託として優秀かどうかはインドの指数と他のインドの投資信託と比較分析しないと見えてきません。

 

高成長インド・中型株式ファンドのリターンをMSCIインド指数と他の投資信託と比較

アクティブ型の投資信託なので指数に対してアウトパフォームをしているかがじゅうです。

今回はMorning Starのデータを用いてMSCIインド指数と優秀な成績を残している新生UTIインドファンドと野村インド株投資と比較していきます。

以下は全て分配金を拠出しないベースでの比較となっています。

高成長インド中型株式ファンドと他のインド投資信託のチャートの比較

 

この3年間でいうとMSCIインド指数と同等ではあるものの新生UTIインドファンドには劣後しています。

あえてアクティブファンドである高成長インド中型株式ファンドに投資する妙味はありませんね。

では更に長期の期間を含めてデータとしてみてみましょう。

 

項目 高成長インド
中型株式ファンド
野村
インド株投資
新生・UTI
インドファンド
MSCIインド
(配当込、円ベース)
トータルリターン1年 18.97% 14.75% 7.68% 20.26%
トータルリターン3年(年率) 15.93% 9.91% 16.64% 16.28%
トータルリターン5年(年率) 8.83% 7.35% 13.22% 12.05%
トータルリターン10年(年率) 17.93% 14.23% 19.35% 15.24%
シャープレシオ1年 1.34 1.05 0.46 --
シャープレシオ3年 0.55 0.40 0.62 --
シャープレシオ5年 0.35 0.33 0.56 --
シャープレシオ10年 0.74 0.64 0.85 --
標準偏差1年 14.16 14.07 16.70 --
標準偏差3年 29.04 24.61 26.81 --
標準偏差5年 25.12 22.14 23.72 --
標準偏差10年 24.26 22.24 22.85 --

 

過去10年でみると指数を上回っていることが分かります。

新生UTIインドファンドには及びませんが、好調だったインド株式市場の恩恵を十分うけれています。

ただ、投資におけるリスクである値動きの激しさを表す標準偏差は非常に高い数値となっています。

場合によっては半分以下になるリスクを受け入れる必要はありそうです。

 

高成長インド・中型株式ファンドの高い手数料

成績もインド株投資を行う投資信託の中では芳しくないのですが、

他のインド投資信託もそうなのですが、非常に高くなっています。

ファンド名 高成長インド・中型株式ファンド 野村 インド株投資 新生・UTIインドファンド
販売手数料 3.85% 3.3% 3.85%
信託報酬等(税込) 2.05% 2.20% 1.95%

 

販売手数料3.85%で信託手数料2.05%ということは、初年度5%でその後毎年2%の手数料がかかります。

そのため前項で説明した成績が更に悪化する結果となります。

 

高成長インド・中型株ファンドの見通しとまとめ

高成長インド・中型株ファンドはコタック・マヒンドラ・アセット・マネジメント社によって運用されているインドの中型株に厳選投資を行うアクティブ型のインドの投資信託です。

結果としてはインドの平均的な指数と同等か少し上回る程度となっています。

ただ、現状においては、そもそもインド株市場自体が割高であり、更に直近急騰していた中型株は調整の可能性が高くなってきています。

現時点での投資はあまり魅力的といえるものではないでしょう。

以下では現在魅力的と考えている新興国ファンドをランキング形式でお伝えしていますので参考にしてみてください!

 

【最新版】新興国の投資信託やETFのおすすめランキング13選!ポイントは今後の成長力と株式市場の魅力度。

最後に:資産を飛躍的に増やす方法は明確に決まっている

積み重ねる運用

 

 

資産を大きく増やすにはどうすれば良いのでしょうか?

上場小型ベンチャー株に力一杯、資金を投入。一か八か、株価の急騰を願ったり、信用取引でレバレッジを思いっきりかけてみるのも良さそうです。仮想通貨の草コインも人生一発逆転があるかもしれません。

断言します。上記のような思考の方は一生資産が増えません。

そもそも一発の取引で大儲けを狙えるというのは、同じく容易に資金を溶かす可能性も高いということです。そんなものは投資とは言えません。投機と考えても質が低いです。もう少し丁寧に資産の扱い(延いては人生)を考えてみましょう。思考をガラリと変えてみましょう。

 

大事なのは「リターンが小さくても確実にプラスを、時間をかけて積み重ねていく(複利を生かす)」ことです。世界一の投資家であるウォーレン・バフェット氏も投資で最も大切なのは以下の2つのルールとしています。

 

  1. 絶対にお金を損しないこと。
  2. 絶対にルール1を忘れないこと。

 

 

この「損をしない」「プラスリターンを確実に積み重ねていく(複利を生かす)」という重要性を理解したところで資産運用は始まります。好きな企業の株、高配当・優待目当てなど、あなたの資産を減らしてしまう運用はやめましょう。「Classic」且つ「質実剛健」な資産運用を行なっていくべきです。

 

私も資産運用歴は既にかなり長いです。そしてこの思考に辿り着き、プラスリターン×複利運用を実施してからの資産増加スピードは圧巻でした。この哲学を実践している、私のポートフォリオに入っているファンドも今回まとめてみました。ぜひ参考にしてみてください。

 

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